アカーテース
アカーテース(古希: Achātēs, Ἀχάτης)は、ギリシア神話あるいはローマ神話の人物である。ラテン語でアカーテス、長母音を省略してアカテスとも表記される。トロイアの武将アイネイアースの部下である。
神話
編集アカーテースはトロイア陥落後もアイネイアースに従い、イタリアへの航海では船団を構成する船の1隻の指揮を任された[1]。ウェルギリウスによるとイタリアを最初に見つけたのはアカーテースだった[2]。アイネイアースの腹心の部下であり、しばしばアイネイアースとともに名前が挙げられている[3][4][5][6][7][8]。アカーテースはアイネイアースの相談役であり[9]、アイネイアースは彼を連れて2人だけで行動することもあった[10][11]。カルターゴーに上陸した際にはアイネイアースとともに森の中で変装したアプロディーテー(ヴィーナス)に出会った[12]。またクマエーに上陸した際にはアイネイアースを先導して女予言者シビュラのもとに案内し[13]、トゥルヌスとの戦いではエプロを討った[14]。
ギャラリー
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ドッソ・ドッシ『リビアの海岸のアエネアスとアカテス』1520年頃 ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵
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ジャチント・ジミニャーニ『アエネアスとアカテスの前に現れるヴィーナス』個人蔵
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ピエトロ・ダ・コルトーナ『アエネアスとアカテスの前に現れるヴィーナス』
その他の人物
編集脚注
編集- ^ 『アエネーイス』1巻120行。
- ^ 『アエネーイス』3巻523行。
- ^ 『アエネーイス』1巻513行。
- ^ 『アエネーイス』1巻581行。
- ^ 『アエネーイス』8巻521行。
- ^ 『アエネーイス』8巻586行。
- ^ 『アエネーイス』10巻332行。
- ^ 『アエネーイス』12巻384行。
- ^ 『アエネーイス』6巻158行-162行。
- ^ 『アエネーイス』1巻312行。
- ^ オウィディウス『祭暦』3巻603行。
- ^ 『アエネーイス』1巻312行以下。
- ^ 『アエネーイス』6巻34行-35行。
- ^ 『アエネーイス』12巻459行。
- ^ ノンノス『ディオニューソス譚』13巻309行。
- ^ ノンノス『ディオニューソス譚』37巻169行。