カササギガモ(鵲鴨、Camptorhynchus labradorius)は、カモ目カモ科に属する鳥類絶滅種。本種のみでカササギガモ属を構成する。

カササギガモ
カササギガモ
カササギガモ(オス)
Camptorhynchus labradorius
保全状況評価[a 1]
EXTINCT
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: カササギガモ属
Camptorhynchus
: カササギガモ C. labradorius
学名
Camptorhynchus labradorius
(Gmelin, 1789)
和名
カササギガモ
英名
Labrador duck

分布

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アメリカ合衆国北東部、カナダ東部[a 1]

セントローレンス湾ラブラドール地方で繁殖し、冬季になるとチェサピーク湾へ南下し越冬していたと考えられている[1][2]

形態

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翼長オス21-22センチメートル、メス21センチメートル[1]。翼は白い[1]

嘴は先端が幅広く[1]、内側には多数の板や溝が並ぶ[2]。嘴や後肢は黒く、嘴基部側面は黄色[1]

オスは頭部から頸部にかけての羽衣が白く、頭頂は黒く頸部にも首輪状に黒い斑紋が入る[1]。胴体の羽衣は黒い[1]。メスは全身の羽衣が灰褐色[1]

生態

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食性は不明だが、嘴の形状から小型貝類昆虫の幼虫、甲殻類などの柔らかい物を食べることに特殊化した種と考えられている[1][2]。泥や水に嘴を差し入れ食物を濾し取っていたと考えられている[2]

人間との関係

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食用とされたこともあった[2]。しかし、肉は柔らかく、味がなかったため、食用には向いてなかった。

狩猟されることが少なかったことや食性が特殊化していたと考えられていることから、食物が何らかの理由により減少しそれに伴い自然に絶滅したと考えられている[1][2]

原因はロングアイランド州を中心とした生息地の破壊によって、姿を消したと思われる。

画像

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参考文献

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  1. ^ a b c d e f g h i j 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育 (ガンカモ目)』、財団法人東京動物園協会、1980年、77-78頁。
  2. ^ a b c d e f 『絶滅危惧動物百科4 カザリキヌバネドリ―クジラ(シロナガスクジラ)』 財団法人自然環境研究センター監訳、朝倉書店2008年、86-87頁。

関連項目

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外部リンク

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  1. ^ a b The IUCN Red List of Threatened Species
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