ツバメチドリ
ツバメチドリ(燕千鳥、Glareola maldivarum)は、チドリ目ツバメチドリ科ツバメチドリ属に分類される鳥類。
ツバメチドリ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ツバメチドリ(夏羽) Glareola maldivarum
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保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Glareola maldivarum Forster, 1795 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ツバメチドリ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Large Indian pratincole Oriental pratincole |
分布
編集インド、インドネシア、オーストラリア北部、カンボジア、シンガポール、スリランカ、ソロモン諸島、大韓民国、台湾、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国東部および南部、日本、ネパール、パキスタン東部、パラオ、バングラデシュ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マーシャル諸島、マレーシア、ミクロネシア連邦、ミャンマー、モンゴル、ラオス、ロシア南東部
夏季は中華人民共和国東部やロシア南東部、ヒマラヤ山脈などで繁殖し、冬季になると東南アジアやオーストラリア北部へ南下し越冬する。日本には渡りの途中でまれに飛来(旅鳥)するが、局所的だが日本国内での繁殖例(夏鳥)もある。
形態
編集全長23-26.5cm。翼開張59-64cm。尾羽は長く、アルファベットの「V」字状。尾羽や翼がツバメを連想させることが和名の由来。上面は灰褐色で覆われる。腹部や尾羽基部の上面(上尾筒)および下面(下尾筒)は白い羽毛で覆われる。翼は長い。上雨覆は灰褐色で、下雨覆は赤い。初列風切は黒い。
嘴の先端は黒い。後肢の色彩は黒褐色。
幼鳥は羽毛の外縁(羽縁)が白や淡褐色。夏羽は喉は淡黄色の羽毛で覆われ、眼先から胸部にかけて淡黄色を縁取る様に黒い筋模様が入る。嘴の基部は赤い。冬羽は喉は淡褐色の羽毛で覆われ、眼先から胸部にかけての筋模様が不明瞭。嘴の基部は黒い。
生態
編集基本的には旅鳥だが、関東以西では局所的に夏鳥として渡来し、繁殖する。
食性は動物食で、昆虫などを食べる。主に飛行しながら口を大きく開けて獲物を捕食する。
集団繁殖地(コロニー)を形成する。地面を浅く掘って産座に小石や貝殻などを敷いた巣で、日本では4-7月に1回に2-3個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は約18日。雌雄とも育雛を行う。生後1年で性成熟すると考えられている。
人間との関係
編集日本ではまれに飛来していたが、近年は目撃例や繁殖例が増加傾向にある。これは河川改修や埋立地の増加に伴い、本種の営巣に適した環境が増えたことが原因だと考えられている。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
関連項目
編集参考文献
編集- 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社、2008年、234-235頁。
- 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年、256頁。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥類II』、平凡社、1986年、30、157頁。
- 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会、2007年、144-145頁。
- 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、87、208頁。
- 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、282頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、61頁。
外部リンク
編集- IUCN Red List - Home Page -
- BirdLife International 2008. Glareola maldivarum. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.1.
- 環境省 自然環境局 生物多様性センター