ホホバオイル
ホホバオイル(Jojoba oil)、ホホバ油は、ホホバ(Simmondsia chinensis)の種子を原料とする植物油。ワックスエステルが豊富で安定性が高い。軟膏、クリーム、化粧品や医療に用いられる[1]。皮膚や髪の保湿、日焼け止めや抗老化成分への添加、医療成分や抗菌成分の皮膚からの送達に使われている[1]。
ホホバは長鎖のアルコールと脂肪酸のエステルを産生し、種子の重量の半分以上を占める[1]。ホホバオイルは直鎖長鎖エステル(ワックスエステル)が97%であり、一般的な植物油や動物性脂肪と異なり、毒性がなく親油性で安定性も高い[1]。トリグリセリドが3%程度であり酸化への耐性が強い[1]。
試験管上では黄色ブドウ球菌の増殖抑制作用はなかった[2]。ティートゥリーオイルと混合した場合、黄色ブドウ球菌や大腸菌などの細菌を抑制した[3]。
出典
編集- ^ a b c d e Pazyar N, Yaghoobi R, Ghassemi MR, Kazerouni A, Rafeie E, Jamshydian N (December 2013). “Jojoba in dermatology: a succinct review”. G Ital Dermatol Venereol 148 (6): 687–91. PMID 24442052.
- ^ 新井武利、濱島肇、笹津備規「脂肪酸,精製ツバキ油およびオリーブ油の黄色ブドウ球菌に対する増殖抑制作用について」『日本化学療法学会雑誌』第44巻第10号、1996年、786-791頁、doi:10.11250/chemotherapy1995.44.786、NAID 130004297604。
- ^ De Prijck K, Peeters E, Nelis HJ (December 2008). “Comparison of solid-phase cytometry and the plate count method for the evaluation of the survival of bacteria in pharmaceutical oils”. Lett. Appl. Microbiol. (6): 571–3. doi:10.1111/j.1472-765X.2008.02464.x. PMID 19120928 .