一志郡
日本の三重県(伊勢国)にあった郡
郡域
編集歴史
編集古墳時代に和邇氏の支流・壱志君が壱志県造として設置され、古くは一志(いし)と読まれた。
近世以降の沿革
編集知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
藩領 | 紀伊和歌山藩 | 50村 1浦 |
市場庄村、松崎浦、松ヶ島村、美濃田村、小阿坂村、大阿坂村、中ノ庄村、三渡新田、須賀領村、算所村、下ノ庄村、堀ノ内村、八田村、薬王寺村、小野村、川北村、新屋庄村、川原木造村、甚目村、西肥留村、中林村、中道村、喜多村新田、小舟江村、笠松村、黒田村、一志村、野田村、見永村、波瀬村、上多気村、井ノ上村、釜生田村、森本村、宮野村、木造村、竹原村、奥津村、一色村、井生村、井関村、岡村、古市村、田尻村[2]、小川村、宮古村、天花寺村、須賀村、五主村、森須川村、肥留村 |
伊勢津藩 | 42村 | 田村、舞出村、下ノ川村、下多気村、矢下村、岩倉村、合ヶ野村、飯福田村、与原村、後山村、柚原村、小原村、上小川村、矢野村、八対野村、垣内村、山田野村、真見村、藤村、福田山村、城立村、大原村、小杉村、八手俣村、南家城村、八知村、太郎生村、三多気村、杉平村、石名原村、小森村、小森上野村、榊原村、谷杣村、大村、大仰村、佐田村、中ノ村、稲垣村、川上村、垂水村[3]、藤方村[3] | |
伊勢久居藩 | 1町 22村 |
八太村、本村、小戸木村、川方村、牧村、新家村、戸木村、森村、石橋村、其倉村、多野田村、蝿田村、大鳥村、三ヶ野村、●中村[4]、小山村[5]、庄村、其村、片野村、高野村、日置村、平生村、久居城下[6] | |
和歌山藩・津藩 | 18村 | 久米村、上ノ庄村、黒野村[7]、津屋城村、小村、権現前村、丹生俣村、滝ノ川村、雲出村、川口村、北家城村、二俣村、上ノ村、南出村、島田村[8]、曽原村、小津村、星合村 | |
和歌山藩・久居藩 | 2村 | 庄田村、須ヶ瀬村[9] |
- 明治4年
- 明治5年(1872年) - 安濃郡との境界が相川に定まり、垂水村・藤方村の所属郡が同郡に変更。(1町132村1浦)
- 明治7年(1874年)
- 多野田村・蝿田村が合併して稲葉村となる。(1町131村1浦)
- 森須川村が改称して小野江村となる。
- 明治9年(1876年)
- 明治10年(1877年) - 雲出村が分割して本郷村・長常村・伊倉津村・島貫村となる。(1町134村1浦)
- 明治12年(1879年)2月5日 - 郡区町村編制法の三重県での施行により、行政区画としての一志郡が発足。郡役所が久居城下に設置。
町村制以降の沿革
編集- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は全域が現・津市。(1町38村)
- 久居町(久居城下[10]が単独町制)
- 本村 ← 本村、小戸木村
- 桃園村 ← 川方村、新家村、牧村、木造村
- 戸木村(単独村制)
- 七栗村 ← 森村、庄田村、中村、一色村、大鳥村
- 稲葉村(単独村制)
- 榊原村 ← 榊原村、谷杣村、三ヶ野村[一部]
- 大三村 ← 大村、三ヶ野村[大部分]、岡村
- 大井村 ← 大仰村、井生村、石橋村、井関村
- 川口村(単独村制)
- 佐田村 ← 佐田村、中ノ村、上ノ村、南出村、垣内村
- 八ツ山村 ← 山田野村、八対野村、稲垣村、古市村
- 境村 ← 城立村、小杉村、大原村、福田山村
- 家城村 ← 南家城村、真見村、二俣村、藤村、北家城村
- 竹原村 ← 竹原村、八手俣村
- 八知村、太郎生村(それぞれ単独村制)
- 伊勢地村 ← 石名原村、三多気村、杉平村
- 八幡村 ← 奥津村、川上村
- 多気村 ← 上多気村、下多気村、丹生俣村
- 下之川村(単独村制)
- 宇気郷村 ← 小原村、後山村、柚原村、上小川村、与原村、飯福田村(現・松阪市)
- 波瀬村(単独村制)
- 中郷村 ← 森本村、宮野村、滝ノ川村、矢下村、合ヶ野村、釜生田村、岩倉村(現・松阪市)
- 豊地村 ← 堀ノ内村、薬王寺村、八田村、下ノ庄村、一志村、島田村、井ノ上村(現・松阪市)
- 川合村 ← 八太村、小山村、須ヶ瀬村、庄村、其村、片野村
- 高岡村 ← 田尻村、高野村、其倉村、日置村
- 中川村 ← 小川村、野田村、黒田村、見永村、宮古村、天花寺村、平生村(現・松阪市)
- 豊田村 ← 新屋庄村、川原木造村、川北村、須賀村、権現前村、小村(現・松阪市)
- 中原村 ← 田村、黒野村、津屋城村、須賀領村、算所村(現・松阪市)
- 阿坂村 ← 小阿坂村、大阿坂村、美濃田村、小野村(現・松阪市)
- 米ノ庄村 ← 久米村、市場庄村、中ノ庄村、上ノ庄村(現・松阪市)
- 松ヶ崎村 ← 松崎浦、松ヶ島村、三渡村(現・松阪市)
- 天白村 ← 曽原村、小津村、中道村、中林村、喜多村新田(現・松阪市)
- 鵲村 ← 笠松村、星合村、小舟江村、五主村(現・松阪市)
- 小野江村 ← 小野江村、肥留村、西肥留村、舞出村、甚目村(現・松阪市)
- 雲出村 ← 本郷村、長常村、伊倉津村、島貫村
- 高茶屋村 ← 小森村、小森上野村
- 矢野村(単独村制)
- 明治24年(1891年)6月12日 - 佐田村が改称して倭村となる。
- 明治30年(1897年)9月1日 - 郡制を施行。
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和4年(1929年)7月1日 - 矢野村が町制施行・改称して香良洲町となる。(2町37村)
- 昭和6年(1931年)4月1日 - 本村が久居町に編入。(2町36村)
- 昭和14年(1939年)7月1日 - 高茶屋村が津市に編入。(2町35村)
- 昭和15年(1940年)11月3日 - 境村が家城村に編入。家城村は即日町制施行して家城町となる。(3町33村)
- 昭和27年(1952年)6月15日 - 雲出村が津市に編入。(3町33村)
- 昭和29年(1954年)10月15日 - 阿坂村・松ヶ崎村が松阪市に編入。(3町30村)
- 昭和30年(1955年)
- 昭和45年(1970年)8月1日 - 久居町が市制施行して久居市となり、郡より離脱。(4町2村)
- 昭和61年(1986年)4月1日 - 三雲村が町制施行して三雲町となる。(5町1村)
- 平成17年(2005年)1月1日 - 嬉野町・三雲町が松阪市・飯南郡飯南町・飯高町と合併し、改めて松阪市が発足、郡より離脱。(3町1村)
- 平成18年(2006年)1月1日 - 香良洲町・一志町・白山町・美杉村が津市・久居市・安芸郡河芸町・芸濃町・美里村・安濃町と合併し、改めて津市が発足。同日一志郡消滅。
変遷表
編集自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和39年 | 昭和40年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|---|
久居町 | 久居町 | 昭和30年3月1日 久居町 |
昭和45年8月1日 市制 |
平成18年1月1日 津市の一部 |
津市 | |
本村 | 昭和6年4月1日 久居町に編入 | |||||
桃園村 | 桃園村 | |||||
戸木村 | 戸木村 | |||||
七栗村 | 七栗村 | |||||
稲葉村 | 稲葉村 | |||||
榊原村 | 榊原村 | |||||
矢野村 | 昭和4年7月1日 町制改称 香良洲町 |
香良洲町 | 香良洲町 | |||
家城村 | 昭和15年11月3日 家城町 |
昭和30年3月15日 白山町 |
白山町 | |||
境村 | ||||||
大三村 | 大三村 | |||||
川口村 | 川口村 | |||||
佐田村 | 明治24年6月1日 改称 倭村 | |||||
八ツ山村 | 八ツ山村 | |||||
大井村 | 大井村 | 昭和30年1月15日 一志町 |
一志町 | |||
波瀬村 | 波瀬村 | |||||
川合村 | 川合村 | |||||
高岡村 | 高岡村 | |||||
竹原村 | 竹原村 | 昭和30年3月15日 美杉村 |
美杉村 | |||
八知村 | 八知村 | |||||
太郎生村 | 太郎生村 | |||||
伊勢地村 | 伊勢地村 | |||||
八幡村 | 八幡村 | |||||
多気村 | 多気村 | |||||
下之川村 | 下之川村 | |||||
高茶屋村 | 昭和14年7月1日 津市に編入 |
|||||
雲出村 | 雲出村 | 昭和27年6月15日 津市に編入 | ||||
米ノ庄村 | 米ノ庄村 | 昭和30年3月21日 三雲村 |
昭和61年4月1日 町制 |
平成17年1月1日 松阪市の一部 |
松阪市 | |
天白村 | 天白村 | |||||
鵲村 | 鵲村 | |||||
小野江村 | 小野江村 | |||||
中郷村 | 中郷村 | 昭和30年3月15日 嬉野町 |
嬉野町 | |||
豊地村 | 豊地村 | |||||
中川村 | 中川村 | |||||
豊田村 | 豊田村 | |||||
中原村 | 中原村 | |||||
宇気郷村 | 宇気郷村 | |||||
昭和30年3月15日 松阪市に編入 |
||||||
阿坂村 | 阿坂村 | 昭和29年10月15日 松阪市に編入 | ||||
松ヶ崎村 | 松ヶ崎村 |
行政
編集- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 松岡利弼 | 明治12年(1879年)5月5日 | ||
2 | 日置藤夫 | 明治23年(1890年)9月27日 | ||
3 | 石井義忱 | 明治28年(1895年)12月9日 | ||
4 | 国松英太郎 | 明治31年(1898年)9月30日 | ||
5 | 丹羽孚 | 明治33年(1900年)6月28日 | ||
6 | 西塚宗吾 | 明治35年(1902年)11月10日 | ||
7 | 岡耕三郎 | 明治43年(1910年)4月20日 | ||
8 | 川島駒吉 | 大正4年(1915年)4月21日 | ||
9 | 大井順之介 | 大正7年(1918年)5月11日 | ||
10 | 滋野捨四郎 | 大正7年(1918年)10月29日 | ||
11 | 後藤一郎 | 大正11年(1922年)6月22日 | 大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
編集参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 24 三重県、角川書店、1983年6月1日。ISBN 4040012402。
- 旧高旧領取調帳データベース
- 『三重県の地名』平凡社〈日本歴史地名大系24〉、1983年5月20日、1081頁。全国書誌番号:83037367
関連項目
編集先代 ----- |
行政区の変遷 - 2006年 |
次代 (消滅) |