乳房痛(にゅうぼうつう)とは、患者が何らかの原因で、乳房疼痛を感じている状態である。

乳房痛
別称 Mastodynia, mastalgia, breast tenderness
概要
種類 周期性、非周期性[1]
診療科 婦人科学
原因 月経周期関連、経口避妊薬ホルモン療法精神科の薬乳がん[1]
診断法 検診、医用イメージング[1]
鑑別 胆石胸郭出口症候群肋軟骨炎[2]
使用する医薬品 アセトアミノフェンNSAIDs[1]
治療 がんと診断された後に不安を和らげる、投薬[2][1]
予後 >75% が治療なしで解決[1]
頻度 女性の70%[2]
分類および外部参照情報

原因

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乳房痛の原因は、色々と有り得る。例えば乳腺症が原因の場合もあれば、乳腺などに細菌感染などによって乳腺炎が発生した結果である場合や、何らかの器質的な異常のために起きた場合なども挙げられる。ただし、肋間神経痛などは全く別な問題として、単なる乳房痛と鑑別する必要を有する。

なお、狭義で「乳房痛」と言った場合には、乳腺などには何ら異常が出ておらず、また、肋間神経痛でもないのに、本人が乳房に痛みを感ずる場合を指す[3]。したがって、狭義の乳房痛で考えた場合、乳腺症などは外れる。

疫学

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狭義の乳房痛は、片側の乳房の疼痛である場合が多いものの、稀に、両側の乳房に疼痛が出る場合も有る[3]。また、狭義の乳房痛は若年女性に多いものの、男性に発生する事例も有る[3]

出典

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  1. ^ a b c d e f Salzman, B; Fleegle, S; Tully, AS (15 August 2012). “Common breast problems.”. American Family Physician 86 (4): 343–9. PMID 22963023. 
  2. ^ a b c Iddon, J; Dixon, JM (13 December 2013). “Mastalgia.”. BMJ (Clinical Research Ed.) 347: f3288. doi:10.1136/bmj.f3288. PMID 24336097. 
  3. ^ a b c 『南山堂 医学大辞典(縮刷版) 第16版』 p.1567 南山堂 1978年2月11日発行 ISBN 4-525-01026-6
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