倉敷地(くらしきち)は、中世から近世の日本の領地支配において使用された用語である。
中世の荘園や近世の大名領・幕府領などの領地・支配地における年貢や貢納物を領主の所在地に輸送する目的で、一時的にその物資を保管しておく場所、およびその建造物(倉庫)のことである。
その地には蔵屋敷が建ち並んだことから、蔵屋敷が転訛したものともいわれる。
その蔵(倉庫)に物品を預けたときに支払う保管料は、倉敷料(くらしきりょう)・敷料(しきりょう)と呼ばれる。
かつて倉敷地だったところは、地名にその名残を留めているところもあり、倉敷市(岡山県)はその代表格である。
- 下中弘『日本史大事典 第6巻』平凡社(1994年)
- 『大辞林 第3版』三省堂(2006年)