日本語の世界
『日本語の世界』(にほんごのせかい)は、日本語全般についてのシリーズ書籍である。全16巻。中央公論社で1980年から1986年に出版された。
概要
編集編者代表は大野晋と丸谷才一。数冊が中央公論新社になった中公文庫で再刊されている。
著者(編者)たちは、著名な国語学者と作家・文芸評論家(外国文学研究者)が半数ずつであった。なお最終回刊行の松村明は約3年、その前の井上ひさし(遅筆で有名)は、約2年以上遅れた出版となっている。
刊行書目
編集- 『日本語の成立』(大野晋、1980年)
- 再刊:『日本語はいかに成立したか』(中公文庫、2002年)
- 『日本語の展開』(松村明、1986年)
- 『中国の漢字』(貝塚茂樹・小川環樹編、1981年)
- 『日本の漢字』(中田祝夫・林史典、1982年)
- 再刊:『日本の漢字』(中公文庫、2000年)
- 『仮名』(築島裕、1981年)
- 『日本語の文法』(北原保雄、1981年)
- 『日本語の音韻』(小松英雄、1981年)
- 『言葉・西と東』(徳川宗賢、1981年) - 主に方言論
- 『沖縄の言葉』(外間守善、1981年)
- 再刊:『沖縄の言葉と歴史』(中公文庫、2000年)
- 『日本語を生きる』(井上ひさし編、1985年)
- 『詩の日本語』(大岡信、1980年)
- 再刊:『詩の日本語』(中公文庫、2001年)
- 『戯曲の日本語』(木下順二、1982年)
- 『小説の日本語』(野口武彦、1980年)
- 『散文の日本語』(杉本秀太郎・大槻鉄男、1981年)
- 『翻訳の日本語』(川村二郎・池内紀、1981年)
- 再刊:『翻訳の日本語』(中公文庫、2000年)
- 『国語改革を批判する』(丸谷才一編、1983年)
関連文献
編集- 大野晋・丸谷才一 『対談 日本語で一番大事なもの』 中央公論社、1987年/中公文庫、改版2016年
- 大野晋編 『対談集 日本語を考える』 中公文庫、改版2002年
- 丸谷才一 『完本 日本語のために』 新潮文庫、2011年
- 『日本語のために』、『桜もさよならも日本語』(各・新潮社、のち新潮文庫)の各一部を再編した新版。
- 司馬遼太郎 『対談集 日本語と日本人』 中公文庫、改版1997年
- 『司馬遼太郎対話選集2 日本語の本質』 文春文庫、2006年、相手は一部変更(大野・丸谷・徳川等との対話を収録)
- 大野晋・森本哲郎・鈴木孝夫 『日本・日本語・日本人』 新潮選書、2001年
- 鈴木孝夫 『閉された言語・日本語の世界』 新潮選書、増訂版2017年/『著作集 2』 岩波書店、2000年