森脇亮介

日本のプロ野球選手 (1992-)

森脇 亮介(もりわき りょうすけ、1992年7月13日 - )は、京都府福知山市出身のプロ野球選手投手育成選手)。右投右打。埼玉西武ライオンズ所属。

森脇 亮介
埼玉西武ライオンズ #127
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 京都府福知山市
生年月日 (1992-07-13) 1992年7月13日(32歳)
身長
体重
175 cm
70 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 ドラフト6位
初出場 2019年5月6日
年俸 2000万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入り前

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福知山市立遷喬小学校1年生のときに遷喬ジャガーズで野球を始め、福知山市立日新中学校では軟式野球部に所属し、入部当初は遊撃手だったが、2年生の秋から投手を務めた[2]

京都市立塔南高校(現在の開建高校)では1年春からベンチ入りし[2]、エースとなった1年秋[3]は京都府大会3位で近畿地区大会に出場[2]。3年夏は龍谷大平安高校との4回戦で敗退し[4]、甲子園出場経験は無かったものの、球速は140km/hを超え、プロ球団のスカウトの目に留まる存在であった[5]。ただ、後に本人が「高校を卒業してプロに行って活躍できればいいけど、もし芽が出なかったとき、どうしようかなと。大学を出ていたほうがいいんじゃないかと考えていました」と話したように、プロで活躍する自信が無く[6]、プロ志望届は提出しなかった。

日本大学への進学後は、2年春の東都大学リーグ入替戦[7]でデビュー[5]。3年秋には同2部リーグで4勝0敗・防御率1.91を記録した[8]。ただ、チームでは同級生の戸根千明が主戦投手であり[9]、4年間のリーグ戦では通算8勝6敗[8]と思うような活躍ができず、後に本人は「結果が出ないことに、ずっともやもやしていました。このままだったら大学で野球は終わりかな、と思いました」と振り返った[6]。しかし、仲村監督が社会人監督時代の選手であったセガサミー初芝清監督に「いい選手がいるから見てくれないか」と依頼し[9]、4年時にセガサミーの練習へ参加[6]。森脇の一挙手一投足を見て、初芝監督は採用を決め[9]、大学卒業後はセガサミーに入社した。

セガサミーへの入社後は、1年目から都市対抗日本選手権を経験[2]。プロを意識するようになった2年目は、結果を出そうとする気持ちが力みに繋がってしまい、都市対抗では予選敗退[6]NTT東日本の補強選手として本大会に出場し、最速152km/hを計測したが[2]、準決勝で自身が打たれてサヨナラ負けを喫した[6]。3年目にチームは都市対抗に出場したが[10]、森脇自身は結果を残せておらず、試合ではほとんど投げられず、日本選手権予選ではベンチに入ることもできなかった[6]。引退も覚悟し、1番自信があるストレートをもう1度磨こうと決心した4年目[6]都市対抗に出場し、NTT西日本との初戦で先発を任されると、4安打12奪三振の快投で完封勝利を挙げるなど[8]、チームをベスト4に導く活躍を見せ[6]、大会優秀選手に輝いた[10]

2018年10月25日に行われたドラフト会議にて、埼玉西武ライオンズから6位指名を受け[10]、11月20日に契約金3000万円・年俸1000万円(金額はいずれも推定)で仮契約を結んだ[11]。背番号は28[12]

西武時代

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2019年は春季キャンプを一軍でスタートし[13]、春先の練習試合では結果を残したものの[14]、オープン戦では結果を残せず[15]、開幕を二軍で迎えた。5月4日に出場選手登録となり[16]、同6日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ初登板[17]。5月15日の福岡ソフトバンクホークス戦では1点ビハインドの6回裏から登板し、3イニングを無失点に抑えると、直後にチームが逆転したことで森脇にプロ初勝利が記録された[18]。同29日の楽天戦ではプロ初ホールドも記録したが[19]、夏場に入ると調子を落とし[20][21]、8月14日に出場選手登録を抹消された[22]。その後の一軍昇格は果たせずにシーズンを終え、ルーキーイヤーは一軍で29試合に登板し、2勝1敗2ホールド・防御率4.94という成績であった[23]。オフに300万円増となる推定年俸1300万円で契約を更改した[24]

2020年は新型コロナウイルスの影響で開幕延期・120試合制の短縮シーズンとなったが、6月19日の開幕を一軍で迎えた[25]。ホールドの付かない場面での登板が続いたものの、8月18日時点で18試合に登板して防御率1.50と安定感抜群の投球を続けると[26]、同23日のオリックス・バファローズ戦でシーズン初ホールドを記録[27]。この試合で3失点を喫して敗戦投手となったセットアッパーのリード・ギャレット[28]の乱調がその後も続くと[29]、7回のセットアッパーを任されるようになり[30]、10月2日の千葉ロッテマリーンズ戦では1点リードの延長10回裏から登板し、無失点に抑えてプロ初セーブを挙げた[31]。この年は47試合の登板で7勝1敗16ホールド1セーブ・防御率1.35と好成績を残し、オフに2000万円増となる推定年俸3300万円で契約を更改した[30]

2021年は春季キャンプをA班でスタートしたが[32]、2月下旬に右肩の違和感を訴え、3月16日からB班に合流[33]。そのまま二軍で開幕を迎え、4月24日の二軍戦で実戦復帰し、5月3日に出場選手登録となった[34]。前年のようにセットアッパーを任されることもあったが[35]、状態が上がらず[36]、7月3日に出場選手登録を抹消された[37]。五輪による中断期間を経て、8月13日の後半戦開幕と共に出場選手登録されると、球威やキレが戻り[36]、前年の安定感には及ばなかったものの、シーズン終了までブルペンの一角を担い、この年は45試合の登板で3勝1敗13ホールド1セーブ・防御率4.02を記録[38]。オフに200万円増となる推定年俸3500万円で契約を更改した[39]

2022年も春季キャンプをA班でスタートしたが[40]、左脇腹の違和感[41]で3月14日からB班へ合流[42]。そのまま開幕を二軍で迎え、4月2日の交流試合で実戦復帰し[43]、同23日に出場選手登録となった[44]。その後は8月に背中の張りで出場選手登録を抹消された期間がありながらも[45][46]、ブルペンの一角を担い、この年は43試合の登板で1勝1敗10ホールド1セーブ・防御率1.72を記録[47]。オフに500万円増となる推定年俸4000万円で契約を更改した[48]

2023年は3年ぶりに開幕一軍入りを果たすと[49]平良海馬の先発転向や水上由伸の不振もあり[50]、ピンチでの火消し[51]や僅差の試合中盤での登板[52]、ときには連投の守護神増田達至に代わってクローザーも務めるなど[53]、様々な役割を担った。さらに8回のセットアッパーを務めていた佐藤隼輔[54]が7月3日に出場選手登録を抹消されると[55]、8回のセットアッパーを任されるようになり[56]、7月13日終了時点で31試合に登板し、2勝1敗12ホールド3セーブ・防御率1.95と好成績を残していたが、翌14日に登録抹消[50]。球団は森脇が「右上腕動脈閉塞症」と診断され、全治が未定であることを発表した[56]。その後、8月8日に東京都内の病院で「上腕動脈パッチ形成術[注 1]」を受け、実戦復帰まで8〜10か月を要する見込みであることが9月27日に球団から発表された[58][59]。10月4日に戦力外通告を受け[60]、11月25日に育成選手として再契約した[57]。推定年俸は3600万円[57]

2024年の前半はリハビリに専念。7月3日のイースタン・リーグ北海道日本ハムファイターズ戦でおよそ1年ぶりに実践登板を果たした[61][62]

人物

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西武への入団時には既婚者で、2児の父だった[63]。その後にもう一子が誕生し、2022年現在は3人子供がいる[64]

選手としての特徴

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大きく左足を上げ、テイクバックに移る際に脱力して棒立ちの状態になり、そこから加速して腕を振る[65]という変則フォームが特徴[66]ナックルカーブ[67]フォークは落差が大きく[65]、縦の変化球を操れる投手である[68]。変化球は他にカットボールスライダーも投じる[69]

ストレートの最速はアマチュア時代に152km/h[63]、プロ入り後は2019年7月26日の日本ハム戦、6回一死から西川遥輝への4球目で150km/hを計測している[70]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2019 西武 29 0 0 0 0 2 1 0 2 .667 143 31.0 29 3 20 0 3 24 1 0 17 17 4.94 1.58
2020 47 0 0 0 0 7 1 1 16 .875 178 46.2 22 3 20 0 1 41 1 1 8 7 1.35 0.90
2021 45 0 0 0 0 3 1 1 13 .750 184 40.1 42 3 22 1 2 29 3 0 18 18 4.02 1.59
2022 43 0 0 0 0 1 1 1 10 .500 148 36.2 30 2 8 1 2 33 0 0 10 7 1.72 1.04
2023 31 0 0 0 0 2 1 3 12 .667 117 27.2 22 1 15 0 0 26 1 0 8 6 1.95 1.34
通算:5年 195 0 0 0 0 15 5 6 53 .750 770 182.1 145 12 85 3 8 153 6 1 61 55 2.71 1.26
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最多

年度別守備成績

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投手












2019 西武 29 0 4 0 1 1.000
2020 47 2 11 1 0 .929
2021 45 0 7 0 0 1.000
2022 43 1 2 0 0 1.000
2023 31 1 5 1 0 .857
通算 195 4 29 2 1 .943
  • 2024年度シーズン終了時

記録

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初記録
投手成績
打撃記録

背番号

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  • 28(2019年 - 2023年)
  • 127(2024年 - )

登場曲

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  • 「Change」SELLOUT(2019年)[71]
  • 「My Life」SELLOUT(2020年 - )
  • 「Break The Wall」D.O.L(2022年 - )

脚注

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注釈

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  1. ^ 上腕動脈閉塞症に対しては、カテーテルを用いて血栓をかき出す手術法が主流であるが、医師から「完全な治療法ではないから、いつ再発するかわからない」と説明を受け、再発の可能性を限りなく0に近づけるため、より体に負担がかかる手術法を選択したという[57]

出典

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  1. ^ 西武 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年11月26日閲覧
  2. ^ a b c d e 日新中出身の森脇亮介投手 西武がドラフト指名」『両丹日日新聞』2018年10月26日。2023年3月19日閲覧
  3. ^ 京都NO・1投手は塔南・森脇」『日刊スポーツ』2010年7月2日。2023年3月19日閲覧
  4. ^ 龍谷大平安が8強入り/京都大会」『日刊スポーツ』2010年7月22日。2023年3月19日閲覧
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  6. ^ a b c d e f g h 西武27歳新人・森脇、プロ入りを後押しした愛妻の言葉「あんたの人生や」」『Full-Count』2019年8月27日。2023年3月19日閲覧
  7. ^ 試合結果 6月11日 春季 1部-2部 入替戦」『一般財団法人 東都大学野球連盟』。2023年3月19日閲覧
  8. ^ a b c セガサミー森脇 12K完封 元ロッテ初芝監督「ビックリです」」『Sponichi Annex』2018年7月19日。2023年3月19日閲覧
  9. ^ a b c 初芝清(前セガサミー監督)が贈る 森脇亮介(セガサミー→西武)へのメッセージ 「将来的には先発を! 常にキャリアハイを目指す姿勢で投げ続けてほしい」」『週刊ベースボールONLINE』2021年1月23日。2023年3月19日閲覧
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  11. ^ 西武6位森脇はマエケン目標「役割果たす」入団合意」『日刊スポーツ』2018年11月20日。2023年3月19日閲覧
  12. ^ 1位松本は17、即戦力内野手に1桁の4/西武の新人背番号一覧」『西日本スポーツ』2018年12月13日。2021年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月25日閲覧
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  14. ^ 西武ドラ6森脇、4戦連続0封 2児のパパルーキー大奮闘」『西日本スポーツ』2019年3月1日。2023年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月25日閲覧
  15. ^ 2019年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(オープン戦)」『日本野球機構』。2023年3月19日閲覧
  16. ^ 【4日の公示】楽天、今江を登録 阪神、インフルで岩貞&岩崎を抹消」『Sponichi Annex』2019年5月4日。2023年3月19日閲覧
  17. ^ 西武の森脇投手 デビュー戦は2回無失点両丹日日新聞 2019年5月8日掲載
  18. ^ 西武ドラ6森脇、3回無失点でプロ初勝利「うれしかった」スポーツニッポン 2019年5月16日掲載
  19. ^ 2019年5月29日 【公式戦】 試合結果 (東北楽天vs埼玉西武)」『日本野球機構』。2023年3月19日閲覧
  20. ^ 西武1日で3位転落 エラーの松本航4失点も自責0」『西日本スポーツ』2019年7月7日。2023年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月25日閲覧
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  71. ^ 選手登場曲 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト

関連項目

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外部リンク

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  NODES