正法眼蔵随聞記
孤雲懐奘が記した道元の語録書
『正法眼蔵随聞記』(しょうぼうげんぞうずいもんき)は、禅僧・孤雲懐奘による曹洞禅の語録書で、嘉禎年間に成立した。
懐奘は30代より2歳年長の弟子として、曹洞宗開祖道元禅師に師事。約20年間にわたり師・道元に近時(随侍)し、師の没後は永平寺2世となった。
『随聞記』は、道元が折にふれ弟子たちに説いた言葉や、道元との問答を克明に筆記し、懐奘没後に弟子たちがまとめた。道元の人となりや『正法眼蔵』を理解する上での基本文献である。
刊行書目
編集- 大久保道舟校註 『正法眼蔵随聞記』山喜房佛書林、1942年。新校註解、1982年ほか
- 古田紹欽訳注 『正法眼蔵随聞記』角川文庫、1960年。講談社で「著作集」
- 和辻哲郎校訂、中村元補訂・解説 『正法眼蔵随聞記』岩波文庫+同ワイド版
- 山崎正一訳注 『正法眼蔵随聞記』講談社学術文庫(新版)、2003年。旧版は講談社文庫
- 水野弥穂子校注・訳 『正法眼蔵随聞記』ちくま学芸文庫(新版)、1992年。解説増谷文雄、旧版は筑摩叢書
- 池田魯参訳著 『正法眼蔵随聞記 現代語訳』大蔵出版、1993年