点心
中華料理 |
母料理 |
---|
河南料理 |
八大料理系統 |
一 山東料理 |
北京料理 |
宮廷料理 |
東北料理 |
山西料理 |
二 四川料理 |
雲南料理 |
貴州料理 |
三 湖南料理 |
四 江蘇料理 |
上海料理 |
淮揚料理 |
五 浙江料理 |
六 安徽料理 |
七 福建料理 |
台湾料理 |
海南料理 |
八 広東料理 |
潮州料理 |
客家料理 |
順徳料理 |
その他系統 |
清真料理 |
湖北料理 |
江西料理 |
広西料理 |
マカオ料理 |
超系統料理 |
薬膳料理 |
精進料理 |
台湾素食 |
麺類 |
点心 |
点心(てんしん)とは
点心 | |||||||||||
繁体字 | 點心 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
簡体字 | 点心 | ||||||||||
|
ここでは1.について解説する。
概要
編集「点心」(繁体字: 點心; 拼音: diǎnxīn<ディエンシン>; 粤拼: dim²sam¹<ディムサム>、英: dim sum[2])という名前は禅語『空心(すきばら)に小食を点ずる』からきたという説や、心に点をつけることから心に触れるものと言う説がある。明確な定義はないが、食事の間に少量の食物を食べることなので、菓子や間食、軽食の類いは全て点心と呼ばれる。中国の朝食は点心ですまされる事が多い。
種類
編集中華点心は味によって甜点心(ティエンティエンシン)と鹹点心(シエンティエンシン)の2つに分けることができる。 下記の各点心は中国のどこにでもみられるものもあれば、特定の地方にしかみられないもの、あるいは地方料理として提供されるものもある。後述の種類の項目において、地方性がみられるものについてはその記載をした。
甜点心
編集甜点心とは甘味のある点心を指す。皮で餡などを包むものからプリンのようなものなど様々ある。
- 豆沙包子(あんまん)
- 桃包(タオバオ、桃饅頭)
- 桃の形をした蒸し饅頭で、具は白い豆餡。中国では主に誕生日を祝うときに食べるので「寿包」「寿桃」とも呼ばれる。
- 蓮蓉包(れんようほう)
- 蓮の実餡の蒸し饅頭。
- 芝麻球、煎堆(胡麻団子)(チーマーチュウ)
- 月餅(げっぺい)
- 八宝飯(はっぽうはん)
- 薩奇馬(シャーチーマー)
- 馬拉糕、馬來糕(マーラーカオ)
- 杏仁豆腐(アンニンドウフ)
- 芒果布丁(マンゴープリン)
- 凍蛋(トンタン)
- 蛋撻(エッグタルト)
- カスタードプディングのタルト。香港やマカオから各地に普及した。
- 粽子(ちまき)
- タピオカのデザート
- 珍珠(QQ)
- 台湾発祥。黒く大きなタピオカ。
- 愛玉子(アイギョクシ)
- 抜糸白薯、抜糸紅薯、抜糸地瓜
鹹点心
編集鹹点心とは塩味の点心のことであるが、甘くない点心であり必ずしも塩味に限らない。茹、蒸、揚と色々な調理法がある。
- 餃子
- 焼売(しゅうまい)
- もともと華北のもので、大麦主体の皮で肉や魚介類の餡を茶巾状に包んだもの。日本で知られているものは広東風で円柱形に近い形状である。
- 包子(パオズ)
- 小麦粉の生地で肉主体の餡を包んで蒸したもの。半球形に近い形状が多く、日本でも中華まん・豚まんとして親しまれており、種類は多様。薄い皮で包む小籠包(小籠包子)も含まれる。
- 春巻き
- 麦主体の皮で餡を包んで揚げたもの。細長い外観をしていることが多い。華中、華北では甘い小豆餡を入れて甜点心とすることもある。
- 春餅(チュンビン)
- 中華風薄焼きクレープ。華北のもの。
- 腸粉(ちょうふん)
- 葱油餅(ツォンヨゥピン)
- 中華風葱入りパイ。主に華北のもの。
- 油条(油炸鬼)(揚げパン)
- 粽子(ちまき)
- 大根餅(蘿蔔糕)(だいこんもち)
- 豆腐花(トーファー)
- 豆腐脳、豆腐花等とも呼ばれ、大豆から得られた豆乳を硫酸カルシウム等の凝固剤で凝固、成形したもので、豆腐よりも柔軟なゼリー状の食品、小吃の一種である。中国北部、西部では豆腐脳と呼ばれることが多く、南部では豆花、豆腐花と呼ばれることが多い。
- 小籠包(しょうろんぽう)
- 生煎包(生煎饅頭)(やきまんじゅう)
- 小籠包を厚めの皮で作り、蒸籠蒸しにせず、鉄板で蒸し焼きにして作る。上海の点心。
- ラーメン
- チャーハン
- 粥
- 餛飩
時間帯
編集食べる時間帯によって
- 早点(朝御飯)
- 午点(おやつ)
- 晩点(夜食)
となる。
日本への伝来
編集日本では点心を「てんじん」と発音する場合もある[3]。鎌倉時代から室町時代にかけて、中国に留学した僧によって喫茶の風習とともに日本に伝えられた[3]。
博多承天寺の開祖聖一国師は、鎌倉中期に点心の基礎となる羹・饅・麺をもたらした人物として祀られている。室町時代の往来物『庭訓往来』には点心用として紅糟、糟鶏、羊羹、猪羹、饂飩、饅頭、索麺など多くの食品の名が挙げられているが、今日では実体が不明なものもある。室町末期には、点心のうちの甘味類は茶人によって菓子として類別されるようになった[3]。
ギャラリー
編集-
zh:蝦餃(水晶蝦餃)
脚注
編集- ^ a b “茶人に聞く、茶事をもっと身近に:農林水産省”. www.maff.go.jp. 2024年12月25日閲覧。
- ^ 蒸しパンの一種 (steamed buns)とされることが多い。
- ^ a b c 中山圭子『事典 和菓子の世界』増補改訂版 岩波書店 2018年、ISBN 978-4-00-061259-3 pp.106-108.
関連項目
編集- 飲茶(ヤムチャ)
関連文献
編集- 浅田峰子『飲茶 いま、いちばんトレンディーな手作り点心』グラフ社、1995年8月
- 市川友茂『点心とデザート 家庭でつくる本格点心』柴田書店、2000年1月、ISBN 4388058556
- 酒井美代子『酒井美代子の今夜は台湾料理 海鮮・蒸しもの・粥・麺・点心・デザート75種』農山漁村文化協会、1995年12月、ISBN 4540950665
- 孫幼テイ『幼婷(アーティ)さんの北京的点心 : ぎょうざ、肉まん、ワンタン、めんetc.』文化出版局、1997年1月、ISBN 4579205626
- 河田吉功『河田吉功のニュースタンダードチャイニーズ 文琳の中華・点心』大海社、1997年10月、ISBN 4925006347
- 程一彦『飲茶 本格点心と小皿料理 基本と技・完全マスター』プロトギャラクシー、1999年9月、ISBN 4894600714
- 中山時子、木村春子(共著)『点心の知恵・点心のこころ』日本放送出版協会、2006年7月、ISBN 4140881887
- 松本秀夫、吉岡勝美(共著)『点心と小菜 中国料理の演出』鎌倉書房、1989年5月、ISBN 4308004543
- 游純雄、王志雄『かんたん・おいしい点心 台湾のプロが教える軽食・おやつ』池田書店、1998年12月、ISBN 4262128296
- 『中国料理の調理技術 有名店・繁盛店の味づくりのコツ. 麺・点心編』旭屋出版、1998年1月、ISBN 4751101137