獅子島
獅子島(ししじま)は、天草諸島のうち長島列島を構成する島の一つ[1]。鹿児島県出水郡長島町に属し、鹿児島県の有人離島では最北に位置し、また県の最北端でもある。人口は約689人(平成27年)[2]。
獅子島 | |
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片側(かたそば)の風景 | |
所在地 | 日本 鹿児島県出水郡 |
所在海域 | 八代海 |
座標 | 北緯32度16分44.1秒 東経130度14分25.5秒 / 北緯32.278917度 東経130.240417度座標: 北緯32度16分44.1秒 東経130度14分25.5秒 / 北緯32.278917度 東経130.240417度 |
面積 | 17.01 km² |
最高標高 | 393 m |
プロジェクト 地形 |
また、行政区画としての「獅子島」は長島町の大字となっており、獅子島の全域がこれに該当する。
概要
編集獅子島には約1億年前頃の白亜紀層(御所浦層群)をはじめ、古第三紀始新世までの地層がみられ、アンモナイトや三角貝、首長竜などの化石が見つかっている。
室町時代の後期頃までの獅子島は、東仲島と呼ばれ肥後国(現・熊本県)に属していたが、当時の領主だった獅子谷七郎が、1565年(永禄8年)島津氏との戦に敗れ、以後その支配の下薩摩国(現・鹿児島県)に属するようになった。その後、前領主の姓をとって、獅子島に島名が変更された。
島は、雲仙天草国立公園にも入っており、「薩摩松島」などとも呼ばれる。また周囲は、リアス式海岸となっており、複雑な地形で釣りのポイントが多い。スキューバダイビングもできる。
漁業はその地形を生かし、ブリ・タイ・ヒラメ・アオサなどが養殖される。また農業では、甘夏みかん、バレイショなどが栽培される。
毎年4月に、獅子島招魂祭が開かれる。招魂碑のある島の最高峰・七郎山に登り、獅子谷七郎とその家臣たちを供養し、島の繁栄を祈願する。
教育
編集- 中学校
- 小学校
- 高等学校
島内には、全日制高校や通信制高校の学習センターはない。なお、島内の高校受験生は、学区の制約なく県内の全ての県立高校へ進学できる。
交通
編集- 鹿児島県側から
- 熊本県側から
このほか、島内交通として、獅子島乗合バスが運行されている。
廃止航路
編集その他
編集沿岸で採集されたミナミウスボヤ(Didemnum prolifera)から3種類の抗生物質が発見され、島名に因んでシシジマイシン(shishijimicin)A、B、Cと名付けられている。[3]
脚注
編集- ^ 荒武 賢一朗. “長島町フィールドワークの記録”. 周縁の文化交渉学シリーズ8 『天草諸島の歴史と現在』. 関西大学. 2022年10月24日閲覧。
- ^ “獅子島(ししじま)の概要”. 鹿児島県. 2019年4月9日閲覧。
- ^ N. Oku, S. Matsunaga, N. Fusetani; Shishijimicins A−C, Novel Enediyne Antitumor Antibiotics from the Ascidian Didemnum proliferum. J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 2044-2045.