赤痢アメーバ

アメーバ赤痢の病原体

赤痢アメーバ(せきりアメーバ、学名:Entamoeba histolytica)は嫌気性アメーバで、人畜に寄生し、特にヒトに対してアメーバ赤痢などの症状を引き起こす病原体である。

赤痢アメーバ
栄養体
包嚢
分類[1][2]
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: アメーバ動物門 Amoebozoa
亜門 : コノーサ亜門 Conosa
: アーケアメーバ綱 Archamoebea
: エントアメーバ目 Entamoebida
: エントアメーバ科 Entamoebidae
: エントアメーバ属 Entamoeba
: 赤痢アメーバ
学名
Entamoeba histolytica Schaudinn, 1903

トロフォゾイト栄養体)とシスト(包嚢)の形で存在し、トロフォゾイトの細胞分裂のみで増殖し有性生殖はない。トロフォゾイトは宿主体内と排泄直後の糞便にのみ生存する。シストは外界で生存し感染に関わるが、加熱や冷凍には弱い。シストは経口的に取り込まれると、小腸で脱嚢しトロフォゾイトになり、主に大腸で活動して潰瘍を引き起こす。不顕性感染もあるが、大腸で赤痢症状を起こす他、血中に入り肝膿瘍なども起こす。

アメーバ赤痢がアメーバによることは1875年に知られたが、赤痢アメーバが種として記載されたのは1903年、ドイツの微生物学者フリッツ・シャウディンドイツ語版による(シャウディンは、後に赤痢アメーバに感染して死亡した)。種小名の histolytica は、「組織融解」を意味する。

参考文献

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  1. ^ Smirnov, A., et al. (2011). “A Revised Classification of Naked Lobose Amoebae (Amoebozoa: Lobosa)”. Protist 162 (4): 545-570. doi:10.1016/j.protis.2011.04.004. 
  2. ^ Pánek, T., et al. (2016). “First multigene analysis of Archamoebae (Amoebozoa: Conosa) robustly reveals its phylogeny and shows that Entamoebidae represents a deep lineage of the group”. Mol. Phylogenet. Evol. 98: 41-51. doi:10.1016/j.ympev.2016.01.011. 

関連項目

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