関中(かんちゅう)とは、中華人民共和国の地域で、函谷関の西側の地域の渭河平原(いがへいげん)、渭水盆地を指す[1][2]。現在の中国陝西省西安を中心とした一帯である。八百里秦川とも呼称される[3]

地図
関中四関中国語版の位置。1.函谷関、2.散関中国語版(大散関)、3.武関中国語版、4.蕭関中国語版

南の秦嶺山脈、北の黄土高原に挟まれており、西は宝鶏市の隴山周辺、東は渭水(渭河)と黄河の合流地点までで東西300㎞の地帯である。気候は乾燥しており、水が貴重な地域である[3]

春秋戦国時代の領地であり、前漢は、この地に首都である長安を置いた。

関中とは函谷関武関中国語版散関中国語版蕭関中国語版の四つの防衛拠点である関所(関中四関中国語版)の中にあることから、戦国時代に命名された[2][4]

出典

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  1. ^ 渭河平原https://kotobank.jp/word/%E6%B8%AD%E6%B2%B3%E5%B9%B3%E5%8E%9F 
  2. ^ a b 関中https://kotobank.jp/word/%E9%96%A2%E4%B8%AD 
  3. ^ a b 高, 昇栄 (2018年2月). “関中地区の農業用水制度の変遷と環境との関係”. 2023年9月19日閲覧。
  4. ^ 足立喜六 (2003年1月) (中国語). 长安史迹研究. 西安: 三秦出版社. pp. 20. ISBN 9787806286715 

関連項目

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  • 関東 (中国) ‐ 函谷関から東側の歴史的な呼称
  • 関西 (中国) ‐ 函谷関や潼関の西側の歴史的な呼称
  • 咸陽市
  • 中原 ‐ 関中の東、関中とも水上交通などが盛んに行われた黄河文明の中心地である。
    • 洛陽市 ‐ 長安と並んで首都になることが多い都市。
    • 運城市 - 函谷関の傍にあり、塩の生産地である塩湖の解池があり、長安へは塩の道英語版が続く。夏朝の君主であるの居城があり、古代中国の中核であった。
  • 漢中
  • 華県地震
  • 三関 - 古代日本で都を守るために特に重視された関所。
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