阿拉山口駅
中国の鉄道駅
阿拉山口駅(アラさんこうえき、モンゴル語:ᠠᠯᠠᠭ
ᠠᠭᠤᠯᠠ
ᠥᠷᠲᠡᠭᠡ 転写:Alaɣ aɣula ortege、中国語:阿拉山口站、ピン音:Ālāshānkǒu zhàn)は、中華人民共和国新疆ウイグル自治区ボルタラ・モンゴル自治州阿拉山口市にある、中国鉄路総公司ウルムチ鉄路局北疆鉄路公司が管轄する駅である。本駅はアラタウ峠に位置し、蘭新線の蘭州駅より2358.376km離れていて、北疆線の終点でありカザフスタンへの出入口である。中国西部で唯一の鉄道による国際運輸の拠点であり、トランス=ユーラシア・ロジスティクスや新ユーラシア・ランドブリッジの結節点である。
阿拉山口駅 | |
---|---|
阿拉山口駅駅舎 | |
阿拉山口站 Alashankou Station (アラシャンコウ) | |
所在地 | 新疆ウイグル自治区ボルタラ・モンゴル自治州阿拉山口市 |
所属事業者 | 中国鉄路総公司 |
管轄鉄路局 | ウルムチ鉄路局北疆鉄路公司 |
等級 | 二等駅[1] |
所属路線 | 北疆線 |
キロ程 | 476 km(ウルムチ駅起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 単式ホーム1面 |
開業年月日 | 1990年9月1日 |
駅構造
編集旅客用単式ホーム1面を持つ地上駅である。カザフスタンの鉄道は軌間は1520mmの広軌(ロシアゲージ)であり、標準軌の中国との間で直通が出来ない。その為に貨物を積み替える必要が有り、広大な貨物用ヤードと貨物、輸送コンテナの積み替え施設、車輌基地を持つ[2]。隣接するカザフスタンのドストゥク駅(中国語:多斯特克站)との間は標準軌と広軌それぞれの線路が単線並列で結ばれている。
所属路線
編集利用状況
編集本駅は北疆線の旅客、貨物を扱う二等駅である。2009年5月現在、ウルムチとの間に2往復の旅客列車が運行されている[4]。また、ウルムチより本駅経由でカザフスタンのアルマトイ(中国語:阿拉木図)まで国際列車が運行されており、ドストゥク駅で台車交換を行う。なお、ドストゥクとは時差が2時間有る。貨物輸送は2006年で年間1300万トンを記録した[5]。国境の通過貨物は毎年増加しており、鉄道での国際輸送では中国で2位である[6]。阿拉山口税関は中国での陸路経由輸出量が最大である[7]。
駅周辺
編集- 農貿市場
- 阿拉山口鉄路大酒店
- 阿拉山口香榭麗酒店
- 中国銀行阿拉山口分行
- 中国工商銀行
- 中国農業銀行
- 中国建設銀行
- 阿拉山口汽車站(バス停)
- 阿拉山口医院
- 石化賓館
- 阿拉山口口岸賓館
- 阿拉山口陸橋賓館
歴史
編集- 1990年9月1日 - 北疆線の開通に伴い開業した[3]。
- 1990年9月12日 - ドルジバ(現在のドストゥク駅)との間が開通した[8]。
- 1991年7月 - 貨物の臨時通関を開始した[9]。
- 1992年6月21日 - アルマトイ~ウルムチ(現在のウルムチ南駅)間の国際旅客輸送(K9795/9796次列車)が開始された[10]。
- 1992年10月31日 - 北疆線が正式運営開始した[11]。
- 1992年12月1日 - 国際輸送を正式に開始した[11]。
- 1993年4月3日 - ウルムチ(現在のウルムチ南駅)~アルマトイ間の国際旅客輸送(中国側担当)を開始し、同時にウルムチ(現在のウルムチ南駅)~阿拉山口間の国内列車を運行開始した[10]。
- 1993年10月 - 阿拉山口~ドストゥク間の道路も正式に開通した。
- 2008年11月 - アジアで最大規模の新たなコンテナ積み替え施設が完成した[12]。
ギャラリー
編集-
阿拉山口駅駅舎遠景
-
阿拉山口駅ホーム
-
阿拉山口駅駅名標
隣の駅
編集- 中国鉄路総公司
- 北疆線
- ボルタラ駅 - ウランダブセン駅(烏蘭達布森站/五等駅) - 阿拉山口駅
- カザフスタン鉄道
- トルキスタン・シベリア鉄道ドストゥク支線
- 阿拉山口駅 - ドストゥク駅(Достық )
脚注
編集参考文献
編集- 松本従徳著『中国国境列車紀行』近畿日本ツーリスト(1998年1月10日初版)ISBN 4-87638-617-X p.133-165
外部リンク
編集- 北疆鉄路公司(中国鉄路工程建築網) (簡体字中国語)