飯田鼎
概要
編集千葉県東葛飾郡鎌ケ谷村(鎌ケ谷町を経て、現在の鎌ケ谷市)中沢に飯田粲・いゐ夫妻の二男として生まれる[1]。1942年旧制日本大学第一中学校(現在の日本大学第一高等学校)卒業、1949年慶應義塾大学経済学部を卒業し、同経済学部助手。1957年助教授に就任。1958年イギリス労働組合の生成により慶應義塾賞を受賞。慶應義塾労働組合三田支部委員長、慶應義塾労働組合委員長などを歴任。1966年10月教授に昇任。慶應義塾大学より経済学博士の学位を取得[2]。1967年法政大学経済学部講師(社会政策論担当)を兼任(任期1年)。1991年3月定年により慶應義塾大学教授を退任。同大学名誉教授。1991年二松学舎大学国際政治経済学部教授。1997年二松学舎大学教授退任。2011年5月14日に葬儀が行われた[3]。
著作
編集- 『イギリス労働運動の生成 黎明期の労働運動と革命的民主主義』有斐閣 1958
- 『マルクス主義における革命と改良―第一インターナショナルにおける階級,体制および民族の問題』1966年 御茶の水書房
- 『イギリス・衰亡と再生』亜紀書房 1976
- 『労働運動の展開と労使関係 国際比較研究のために』未来社 1977
- 『福沢諭吉――国民国家論の創始者』1984年 中公新書
- 『社会政策の基本問題 歴史と現代との対話』亜紀書房 1987
- 『わがヨーロッパ社会史の旅 体験と思索と』丘書房 1988
- 『英国外交官の見た幕末日本』吉川弘文館 1995
- 『飯田鼎著作集』 御茶の水書房
- 第1巻 ヴィクトリア時代の社会と労働問題 「セルフ・ヘルプ」と労働者および知識人 1996
- 第2巻 労働運動の展開と労使関係 労使関係の国際比較 1997
- 第3巻 高度資本主義と社会政策 日本とイギリス 1998
- 第4巻 日本経済学史研究 日本の近代化と西欧経済学 2000
- 第5巻 福澤諭吉研究 福澤諭吉と幕末維新の群像 2001
- 第6巻 福澤諭吉と自由民権運動 自由民権運動と脱亜論 2003
- 第7巻 幕末・明治の士魂 啓蒙と抵抗の思想的系譜 2005
- 第8巻 ヨーロッパ社会史の旅 体験と思索と 2006
- 共著
- 『清岡暎一君聴き書 回想八十年』聴く人 福沢諭吉協会 1989
翻訳
編集論文
編集- 飯田鼎『マルクス主義における革命と改良 : 第一インターナショナルに於ける階級・体制及び民族の問題』 慶應義塾大学〈経済学博士 乙第179号〉、1966年。NAID 50000044530 。
- 飯田鼎『マルクス主義における革命と改良 : 第一インターナショナルにおける階級体制および民族の問題』御茶の水書房、1966年。doi:10.11501/3023195。 NCID BN05307607。全国書誌番号:66004270 。
- 飯田鼎「矢内原忠雄と日本帝国主義研究」『三田学会雑誌』第75巻第2号、慶應義塾経済学会、1982年4月、153(35)-169(51)、CRID 1390009454808759808、doi:10.14991/001.19820401-0035、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「1920年代における労働組合組織の変遷 : 横断組合から縦断組合へ」『三田学会雑誌』第72巻第5号、慶應義塾経済学会、1979年10月、559(1)-574(16)、CRID 1390853879726816896、doi:10.14991/001.19791001-0001、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「福沢諭吉と武士道 : 勝海舟内村鑑三および新渡戸稲造との関連において」『三田学会雑誌』第83巻第1号、慶應義塾経済学会、1990年4月、16-33頁、CRID 1390290769942090496、doi:10.14991/001.19900401-0016、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「「脱亜論」以後福沢諭吉の清国および朝鮮観 : 福沢諭吉におけるアジア認識の変遷」『三田学会雑誌』第78巻第5号、慶應義塾経済学会、1985年12月、496(46)-511(61)、CRID 1390572244891409408、doi:10.14991/001.19851201-0046、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「井上幸治・入交好脩編 経済史学入門」『三田学会雑誌』第59巻第12号、慶應義塾経済学会、1966年12月、1491(127)-1492(128)、CRID 1390573242461728000、doi:10.14991/001.19661201-0127、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「鉄工組合と黎明期の日本労働運動 : 日本的クラフト・ユニオンの興亡」『三田学会雑誌』第60巻第8号、慶應義塾経済学会、1967年8月、835(1)-868(34)、CRID 1390854107969494272、doi:10.14991/001.19670801-0001、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「『西洋事情』と福沢諭吉の政治経済思想 : チェンバーズの経済書と福沢諭吉の思想形成」『三田学会雑誌』第71巻第5号、慶應義塾経済学会、1978年10月、671(43)-687(59)、CRID 1390009454814887680、doi:10.14991/001.19781001-0043、ISSN 0026-6760。
- 飯田鼎「河上肇の思想遍歴 : 『社会主義評論』と「無我苑」の頃 : 「社会主義者」と「志士仁人」の間」『三田学会雑誌』第81巻第2号、慶應義塾経済学会、1988年7月、158(14)-171(27)、CRID 1390853719881893760、doi:10.14991/001.19880701-0014、ISSN 0026-6760。