飯田 鼎(いいだ かなえ、1924年大正13年>9月24日 - 2011年平成23年>5月)は、日本の経済学者

概要

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千葉県東葛飾郡鎌ケ谷村(鎌ケ谷町を経て、現在の鎌ケ谷市中沢に飯田粲・いゐ夫妻の二男として生まれる[1]。1942年旧制日本大学第一中学校(現在の日本大学第一高等学校)卒業、1949年慶應義塾大学経済学部を卒業し、同経済学部助手。1957年助教授に就任。1958年イギリス労働組合の生成により慶應義塾賞を受賞。慶應義塾労働組合三田支部委員長、慶應義塾労働組合委員長などを歴任。1966年10月教授に昇任。慶應義塾大学より経済学博士の学位を取得[2]。1967年法政大学経済学部講師(社会政策論担当)を兼任(任期1年)。1991年3月定年により慶應義塾大学教授を退任。同大学名誉教授。1991年二松学舎大学国際政治経済学部教授。1997年二松学舎大学教授退任。2011年5月14日に葬儀が行われた[3]

著作

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  • 『イギリス労働運動の生成 黎明期の労働運動と革命的民主主義』有斐閣 1958
  • 『マルクス主義における革命と改良―第一インターナショナルにおける階級,体制および民族の問題』1966年 御茶の水書房
  • 『イギリス・衰亡と再生』亜紀書房 1976
  • 『労働運動の展開と労使関係 国際比較研究のために』未来社 1977
  • 『福沢諭吉――国民国家論の創始者』1984年 中公新書
  • 『社会政策の基本問題 歴史と現代との対話』亜紀書房 1987
  • 『わがヨーロッパ社会史の旅 体験と思索と』丘書房 1988
  • 『英国外交官の見た幕末日本』吉川弘文館 1995
  • 『飯田鼎著作集』 御茶の水書房
第1巻 ヴィクトリア時代の社会と労働問題 「セルフ・ヘルプ」と労働者および知識人 1996
第2巻 労働運動の展開と労使関係 労使関係の国際比較 1997
第3巻 高度資本主義と社会政策 日本とイギリス 1998
第4巻 日本経済学史研究 日本の近代化と西欧経済学 2000
第5巻 福澤諭吉研究 福澤諭吉と幕末維新の群像 2001
第6巻 福澤諭吉と自由民権運動 自由民権運動と脱亜論 2003
第7巻 幕末・明治の士魂 啓蒙と抵抗の思想的系譜 2005
第8巻 ヨーロッパ社会史の旅 体験と思索と 2006
共著
  • 清岡暎一君聴き書 回想八十年』聴く人 福沢諭吉協会 1989

翻訳

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論文

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親族

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出典

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  1. ^ 飯田鼎名誉教授略歴」『三田学会雑誌』第83巻特別号-I、慶應義塾経済学会、1990年9月、205頁、CRID 1050564287357121920ISSN 0026-6760 
  2. ^ 博士論文.
  3. ^ 恩師を送る三井 逸友(嘉悦大学教授)
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