Myc

ホモサピエンスに見られる哺乳類タンパク質
C-mycから転送)

Mycは、転写因子をコードする遺伝子ファミリーであり、調節遺伝子英語版かつがん原遺伝子のファミリーである。Mycファミリーは、関連する3つのヒト遺伝子c-MycMYC英語版)、l-MycMYCL英語版)、n-MycMYCN)から構成される。c-Myc(単にMycMYCと呼ばれることもある)はこのファミリーで最初に発見された遺伝子であり、名称はウイルス遺伝子v-mycとの相同性に由来する。

MYC proto-oncogene, bHLH transcription factor
識別子
略号 MYC
他の略号 c-Myc, v-myc
Entrez英語版 4609
HUGO 7553
OMIM 190080
RefSeq NM_001354870.1
UniProt P01106
他のデータ
遺伝子座 Chr. 8 q24.21
テンプレートを表示
MYCL proto-oncogene, bHLH transcription factor
識別子
略号 MYCL
他の略号 LMYC, MYCL1, bHLHe38, L-Myc, v-myc
Entrez英語版 4610
HUGO 7555
OMIM 164850
RefSeq NM_005376
UniProt P12524
他のデータ
遺伝子座 Chr. 1 p34.2
テンプレートを表示
MYCN proto-oncogene, bHLH transcription factor
識別子
略号 MYCN
Entrez英語版 4613
HUGO 7559
OMIM 164840
RefSeq NM_005378
UniProt V
他のデータ
遺伝子座 Chr. 2 p24.3
テンプレートを表示

がんでは、c-Mycはしばしば恒常的に発現している。c-Mycによって多くの遺伝子の発現が上昇し、その一部は細胞増殖に関与しているため、がんの形成に寄与することとなる[1]c-Mycと関係した染色体転座は、バーキットリンパ腫の症例の大部分で重要な役割を果たしている[2]c-Myc遺伝子の恒常的なアップレギュレーションは頸部、大腸、胸部、肺、胃の癌腫でも観察されている[1]。そのため、Mycは抗がん剤の有望な標的であると考えられている[3]。残念ながら、Mycは抗がん剤の標的として適さないいくつかの特徴を持っているため、タンパク質自身を標的とする低分子化合物ではなく、MycをコードするmRNAを標的とするなど、間接的にタンパク質に作用することが必要である[4][5]

ヒトゲノムでは、c-Myc8番染色体英語版に位置しており、E-box英語版への結合を介して全遺伝子の15%の発現を調節していると考えられている[6]

典型的な転写因子としての役割に加えて、N-Mycはヒストンアセチル化酵素をリクルートする可能性がある。これによって、ヒストンアセチル化を介して全体的なクロマチン構造の調節が可能となる[7]

発見

編集

鳥類のウイルス(avian myelocytomatosis virus)にコードされるがん遺伝子(v-myc)の発見後、相同な遺伝子(c-Myc)が正常細胞にも存在することが発見された。後に、さらに他の相同遺伝子n-Mycl-Mycが発見され、Mycファミリーへ加えられた[8]

バーキットリンパ腫のがん細胞では染色体転座が生じており、8番染色体と14番染色体英語版間の転座 [t(8;14)] が最も一般的である。この転座によってc-Mycは非常に活性の高い免疫グロブリン(Ig)プロモーター領域の下流に配置され、c-Mycの過剰発現が引き起こされる[2][8]

構造

編集

Mycファミリーの遺伝子はすべてMycファミリーの転写因子をコードしており、塩基性ヘリックスループヘリックス(bHLH)とロイシンジッパー(LZ)モチーフを含んでいる。bHLHモチーフはMycのDNAへの結合を担い、LZモチーフは他のbHLH型転写因子であるMax英語版との二量体化を担う[9]

MycのmRNAIRESを含んでおり、ウイルス感染時など5'キャップ依存的な翻訳が阻害された際にもタンパク質への翻訳を行うことが可能となる[10]

機能

編集

Mycタンパク質は、E-box配列への結合とヒストンアセチル化酵素のリクルートによって多くの増殖促進遺伝子の発現を活性化する転写因子である。Mycは転写伸長因子のリクルートによって、活発に転写されている遺伝子の転写伸長反応をアップレギュレーションすると考えられている[11]。また、Mycはリプレッサーとして機能することもある。MycはMiz-1転写因子に結合することで、p300英語版転写コアクチベーターと置き換わることで、Miz-1の標的遺伝子の発現を阻害する。さらに、MycはDNA複製の制御に直接的役割を持ち[12]、この活性はがん細胞でのDNA増幅に寄与している可能性がある[13]

Mycは血清刺激やWntShhEGFMAPK/ERK経路英語版を介して)などさまざまな分裂促進シグナルによって活性化される[14]。Mycの活性化は、標的遺伝子の発現変化によって多くの生物学的影響を引き起こす。最初に発見されたのは細胞増殖を駆動する能力(サイクリンのアップレギュレーションとp21のダウンレギュレーション)であるが、それだけでなく細胞成長(rRNAとリボソームタンパク質のアップレギュレーション)、アポトーシスBcl-2のダウンレギュレーション)、分化幹細胞の自己複製などの調節にも重要な役割を果たす。ヌクレオチドの代謝に関与する遺伝子もMycによってアップレギュレーションされ[15]、この作用はMyc誘導性の細胞増殖[16]や細胞成長[17]に必要である。

細胞競合におけるMycの役割を明確に示す研究がいくつか存在する[18]

c-MycはB細胞の増殖に大きな影響を与え、MYCの遺伝子増幅はB細胞の悪性化、そして組織学的形質転換を含む悪性度(aggressiveness)の増大と関係している[19]

Myc-nick

編集
 
Myc-Nick

Myc-nickは、全長のc-MycとN-Mycの切断によって産生される細胞質型のMycである[20]。Mycの切断はカルシウム依存的な細胞質プロテアーゼであるカルパインファミリーによって行われる。

カルパインによるMycの切断は恒常的な過程であるが、終末分化などMycレベルの迅速なダウンレギュレーションが必要な状況下で増加する。切断に伴ってDNA結合ドメインを含むC末端領域が分解されるが、N末端の298残基の断片は細胞質にとどまり続ける。Myc-nickはヒストンアセチル化酵素やユビキチンリガーゼの結合ドメインを含んでいる。

Myc-nickの機能は現在研究中であるが、この新たなMycファミリーのメンバーは細胞の形態を調節し、少なくとも一部はアセチル基転移酵素と相互作用することで、α-チューブリンアセチル化を促進することが示されている。Myc-nickの異所性発現は筋芽細胞への分化を加速する。

臨床的意義

編集

最初期遺伝子を除いて、Mycは遺伝子発現を全体的にアップレギュレーションする。アップレギュレーションの効果は非線形的であり、Myc非存在下ですでにアップレギュレーションされている遺伝子の発現はMycの存在によって強くブーストされるが、Myc非存在下での発現レベルが低い遺伝子はMycの存在下でも小さなブースト効果しか見られない[21]

Mycの過剰活性化下でのSUMO活性化酵素(SAE1英語版/SAE2)の不活性化は、がん細胞の分裂期崩壊英語版と細胞死を引き起こす。したがって、SUMO化の阻害剤はがん治療薬となる可能性がある[22]

MYC遺伝子の増幅は上皮性卵巣がんの症例の多くでみられる[23]TCGA英語版のデータによると、MYCの増幅は乳がん大腸がん膵臓がん胃がん子宮がんを含むいくつかのがんで生じている[24]

正常細胞からがん細胞への実験的な形質転換過程では、MYC遺伝子はRAS遺伝子と協働的に機能する[25][26]

一部のがんでは、Mycの発現はBRD4の機能に大きく依存している[27][28]BET阻害剤は臨床前がんモデルでMycの機能をブロックすることに成功しており、現在臨床試験での評価が行われている[29]

動物モデル

編集

ショウジョウバエではMycはdiminutive遺伝子座にコードされており、1935年以前から遺伝学者に知られていた[30]diminutive変異体は生存可能であるが、体のサイズが小さくなる。その後、ショウジョウバエはMycの細胞競合[31]核内倍加[32]、細胞成長[33]における役割を示すために利用された。

Myc遺伝子の発見を通じて、バーキットリンパ腫で8番染色体へ転座した染色体の切断部には免疫グロブリン遺伝子が含まれることが明らかにされた。バーキットリンパ腫におけるMycの発現パターンを模倣することで腫瘍形成機構を研究するため、トランスジェニックマウスモデルが開発された。トランスジェニックマウスでIgM重鎖エンハンサーの制御下に置かれたMyc遺伝子は、主にリンパ腫を形成した[34]。マウスの研究では、Mycの発現低下が長寿を誘導することが示され、両性で寿命の中央値と最大値の延長、そして全年齢層での致死率の低下、健康の改善、がんの進行の低下、代謝の改善がみられ、体のサイズは小さくなった。また、AMPK活性の上昇、TORAKTS6Kの活性低下や他のエネルギーや代謝に関する経路の変化(酸素消費の増加、運動の増加など)がみられた[35]。この研究ではCre-loxPリコンビナーゼによってMycの1コピーがノックアウトされたハプロ不全型のマウス(Myc+/-)が用いられた。このマウスの表現型は通常の加齢の影響に抗するもので、カロリー制限、Ames dwarf、ラパマイシンメトホルミンレスベラトロール処理マウスなどの他の長寿マウスモデルの多くと共通していた。他の研究では、Mycとp53の遺伝子が慢性骨髄性白血病(CML)細胞の生存に重要であることが示されている。薬剤によるMycとp53の標的化はCMLマウスで良好な結果が得られた[36][37]

幹細胞との関係

編集

c-Mycは人工多能性幹細胞(iPS細胞)の形成に大きな役割を果たす。c-Mycは、山中伸弥らによって発見された、細胞が幹細胞様状態を回復するために必要な4つのオリジナル因子の1つである(他の3つの転写因子はOct4Sox2Klf4)。その後、c-MycなしでもiPS細胞の形成が可能であることが示されている[38]

相互作用

編集

MYCは次に挙げる因子と相互作用する。

 
アポトーシスに関係するシグナル伝達経路の概要

出典

編集
  1. ^ a b Myc”. NCBI. 2020年6月24日閲覧。
  2. ^ a b “Sequence analysis of the Myc oncogene involved in the t(8;14)(q24;q11) chromosome translocation in a human leukemia T-cell line indicates that putative regulatory regions are not altered”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 85 (9): 3052–6. (May 1988). Bibcode1988PNAS...85.3052F. doi:10.1073/pnas.85.9.3052. PMC 280141. PMID 2834731. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC280141/. 
  3. ^ Begley S (2013年1月9日). “DNA pioneer James Watson takes aim at cancer establishments”. Reuters. 2020年6月24日閲覧。
  4. ^ “Therapeutic Inhibition of Myc in Cancer. Structural Bases and Computer-Aided Drug Discovery Approaches”. International Journal of Molecular Sciences 20 (1): 120. (December 2018). doi:10.3390/ijms20010120. PMC 6337544. PMID 30597997. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6337544/. 
  5. ^ “Drugging the 'undruggable' cancer _targets”. Nature Reviews. Cancer 17 (8): 502–508. (August 2017). doi:10.1038/nrc.2017.36. PMC 5945194. PMID 28643779. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5945194/. 
  6. ^ “Pluripotency redux--advances in stem-cell research”. The New England Journal of Medicine 357 (15): 1469–72. (October 2007). doi:10.1056/NEJMp078126. PMID 17928593. 
  7. ^ “N-Myc regulates a widespread euchromatic program in the human genome partially independent of its role as a classical transcription factor”. Cancer Research 68 (23): 9654–62. (December 2008). doi:10.1158/0008-5472.CAN-08-1961. PMC 2637654. PMID 19047142. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2637654/. 
  8. ^ a b Wasylishen, Amanda R.; Penn, Linda Z. (2010-06). “Myc: the beauty and the beast”. Genes & Cancer 1 (6): 532–541. doi:10.1177/1947601910378024. ISSN 1947-6027. PMC 3092215. PMID 21779457. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21779457. 
  9. ^ Lüscher, B.; Larsson, L. G. (1999-05-13). “The basic region/helix-loop-helix/leucine zipper domain of Myc proto-oncoproteins: function and regulation”. Oncogene 18 (19): 2955–2966. doi:10.1038/sj.onc.1202750. ISSN 0950-9232. PMID 10378692. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10378692. 
  10. ^ Stoneley, M.; Subkhankulova, T.; Le Quesne, J. P.; Coldwell, M. J.; Jopling, C. L.; Belsham, G. J.; Willis, A. E. (2000-02-01). “Analysis of the c-myc IRES; a potential role for cell-type specific trans-acting factors and the nuclear compartment”. Nucleic Acids Research 28 (3): 687–694. doi:10.1093/nar/28.3.687. ISSN 1362-4962. PMC 102558. PMID 10637319. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10637319. 
  11. ^ “MYC and transcription elongation”. Cold Spring Harbor Perspectives in Medicine 4 (1): a020990. (January 2014). doi:10.1101/cshperspect.a020990. PMC 3869279. PMID 24384817. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3869279/. 
  12. ^ “Non-transcriptional control of DNA replication by c-Myc”. Nature 448 (7152): 445–51. (July 2007). Bibcode2007Natur.448..445D. doi:10.1038/nature05953. PMID 17597761. 
  13. ^ “Stimulation of methotrexate resistance and dihydrofolate reductase gene amplification by c-myc”. Oncogene 6 (8): 1453–7. (August 1991). PMID 1886715. 
  14. ^ “Cell-cycle control of c-myc but not c-ras expression is lost following chemical transformation”. Cell 36 (2): 241–7. (1984). doi:10.1016/0092-8674(84)90217-4. PMID 6692471. 
  15. ^ “Global regulation of nucleotide biosynthetic genes by c-Myc”. PLOS One 3 (7): e2722. (July 2008). Bibcode2008PLoSO...3.2722L. doi:10.1371/journal.pone.0002722. PMC 2444028. PMID 18628958. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2444028/. 
  16. ^ “Direct role of nucleotide metabolism in C-MYC-dependent proliferation of melanoma cells”. Cell Cycle 7 (15): 2392–400. (August 2008). doi:10.4161/cc.6390. PMC 3744895. PMID 18677108. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3744895/. 
  17. ^ “The Interplay between Myc and CTP Synthase in Drosophila”. PLOS Genetics 12 (2): e1005867. (February 2016). doi:10.1371/journal.pgen.1005867. PMC 4759343. PMID 26889675. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4759343/. 
  18. ^ “Myc-driven endogenous cell competition in the early mammalian embryo”. Nature 500 (7460): 39–44. (August 2013). Bibcode2013Natur.500...39C. doi:10.1038/nature12389. PMID 23842495. 
  19. ^ “Analysis of C-MYC function in normal cells via conditional gene-_targeted mutation”. Immunity 14 (1): 45–55. (January 2001). doi:10.1016/S1074-7613(01)00088-7. PMID 11163229. 
  20. ^ “Myc-nick: a cytoplasmic cleavage product of Myc that promotes alpha-tubulin acetylation and cell differentiation”. Cell 142 (3): 480–93. (August 2010). doi:10.1016/j.cell.2010.06.037. PMC 2923036. PMID 20691906. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2923036/. 
  21. ^ “c-Myc is a universal amplifier of expressed genes in lymphocytes and embryonic stem cells”. Cell 151 (1): 68–79. (September 2012). doi:10.1016/j.cell.2012.08.033. PMC 3471363. PMID 23021216. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3471363/. 
  22. ^ “A SUMOylation-dependent transcriptional subprogram is required for Myc-driven tumorigenesis”. Science 335 (6066): 348–53. (January 2012). Bibcode2012Sci...335..348K. doi:10.1126/science.1212728. PMC 4059214. PMID 22157079. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4059214/. 
  23. ^ “Comprehensive genomic profiling of epithelial ovarian cancer by next generation sequencing-based diagnostic assay reveals new routes to _targeted therapies”. Gynecologic Oncology 130 (3): 554–9. (September 2013). doi:10.1016/j.ygyno.2013.06.019. PMID 23791828. 
  24. ^ “Identification of druggable cancer driver genes amplified across TCGA datasets”. PLOS One 9 (5): e98293. (2014). Bibcode2014PLoSO...998293C. doi:10.1371/journal.pone.0098293. PMC 4038530. PMID 24874471. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4038530/. 
  25. ^ “Tumorigenic conversion of primary embryo fibroblasts requires at least two cooperating oncogenes”. Nature 304 (5927): 596–602. (1983). Bibcode1983Natur.304..596L. doi:10.1038/304596a0. PMID 6308472. 
  26. ^ “Tumor induction by ras and myc oncogenes in fetal and neonatal brain: modulating effects of developmental stage and retroviral dose”. Acta Neuropathologica 86 (5): 456–65. (1993). doi:10.1007/bf00228580. PMID 8310796. 
  27. ^ “Regulation of MYC expression and differential JQ1 sensitivity in cancer cells”. PLOS One 9 (1): e87003. (2014). Bibcode2014PLoSO...987003F. doi:10.1371/journal.pone.0087003. PMC 3900694. PMID 24466310. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3900694/. 
  28. ^ “The mechanisms behind the therapeutic activity of BET bromodomain inhibition”. Molecular Cell 54 (5): 728–36. (June 2014). doi:10.1016/j.molcel.2014.05.016. PMC 4236231. PMID 24905006. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4236231/. 
  29. ^ “BET bromodomain inhibition as a therapeutic strategy to _target c-Myc”. Cell 146 (6): 904–17. (September 2011). doi:10.1016/j.cell.2011.08.017. PMC 3187920. PMID 21889194. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3187920/. 
  30. ^ “Salivary Chromosome Analysis of the White-Facet Region of Drosophila Melanogaster”. Genetics 23 (3): 291–9. (May 1938). PMC 1209013. PMID 17246888. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1209013/. 
  31. ^ “Drosophila myc regulates organ size by inducing cell competition”. Cell 117 (1): 107–16. (April 2004). doi:10.1016/S0092-8674(04)00214-4. PMID 15066286. 
  32. ^ “Drosophila dMyc is required for ovary cell growth and endoreplication”. Development 131 (4): 775–86. (February 2004). doi:10.1242/dev.00932. PMID 14724122. 
  33. ^ “Drosophila myc regulates cellular growth during development”. Cell 98 (6): 779–90. (September 1999). doi:10.1016/S0092-8674(00)81512-3. PMID 10499795. https://www.zora.uzh.ch/id/eprint/740/1/Johnston_1999.pdf. 
  34. ^ Harris, A. W.; Pinkert, C. A.; Crawford, M.; Langdon, W. Y.; Brinster, R. L.; Adams, J. M. (1988-02-01). “The E mu-myc transgenic mouse. A model for high-incidence spontaneous lymphoma and leukemia of early B cells”. The Journal of Experimental Medicine 167 (2): 353–371. doi:10.1084/jem.167.2.353. ISSN 0022-1007. PMC 2188841. PMID 3258007. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3258007. 
  35. ^ Hofmann, Jeffrey W.; Zhao, Xiaoai; De Cecco, Marco; Peterson, Abigail L.; Pagliaroli, Luca; Manivannan, Jayameenakshi; Hubbard, Gene B.; Ikeno, Yuji et al. (2015-01-29). “Reduced expression of MYC increases longevity and enhances healthspan”. Cell 160 (3): 477–488. doi:10.1016/j.cell.2014.12.016. ISSN 1097-4172. PMC 4624921. PMID 25619689. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25619689. 
  36. ^ Abraham, Sheela A.; Hopcroft, Lisa E. M.; Carrick, Emma; Drotar, Mark E.; Dunn, Karen; Williamson, Andrew J. K.; Korfi, Koorosh; Baquero, Pablo et al. (06 16, 2016). “Dual _targeting of p53 and c-MYC selectively eliminates leukaemic stem cells”. Nature 534 (7607): 341–346. doi:10.1038/nature18288. ISSN 1476-4687. PMC 4913876. PMID 27281222. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27281222. 
  37. ^ Scientists identify drugs to _target 'Achilles heel' of Chronic Myeloid Leukaemia cells”. myScience (2016年6月8日). 2016年6月9日閲覧。
  38. ^ Takahaski, Kazutoshi; Yamanaka, Shinya (17 Feb 2016). “A decade of transcription factor-mediated reprogramming to pluripotency”. Nature Reviews. Molecular Cell Biology 17 (3): 183–193. doi:10.1038/nrm.2016.8. PMID 26883003. 
  39. ^ a b c d “BAF53 forms distinct nuclear complexes and functions as a critical c-Myc-interacting nuclear cofactor for oncogenic transformation”. Molecular and Cellular Biology 22 (5): 1307–16. (March 2002). doi:10.1128/mcb.22.5.1307-1316.2002. PMC 134713. PMID 11839798. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC134713/. 
  40. ^ a b “A novel tricomplex of BRCA1, Nmi, and c-Myc inhibits c-Myc-induced human telomerase reverse transcriptase gene (hTERT) promoter activity in breast cancer”. The Journal of Biological Chemistry 277 (23): 20965–73. (June 2002). doi:10.1074/jbc.M112231200. PMID 11916966. 
  41. ^ “BRCA1 inhibition of telomerase activity in cultured cells”. Molecular and Cellular Biology 23 (23): 8668–90. (December 2003). doi:10.1128/mcb.23.23.8668-8690.2003. PMC 262673. PMID 14612409. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC262673/. 
  42. ^ “Inhibition of human telomerase reverse transcriptase gene expression by BRCA1 in human ovarian cancer cells”. Biochemical and Biophysical Research Communications 303 (1): 130–6. (March 2003). doi:10.1016/s0006-291x(03)00318-8. PMID 12646176. 
  43. ^ “BRCA1 binds c-Myc and inhibits its transcriptional and transforming activity in cells”. Oncogene 17 (15): 1939–48. (October 1998). doi:10.1038/sj.onc.1202403. PMID 9788437. 
  44. ^ a b “Tobacco-specific nitrosamine 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone promotes functional cooperation of Bcl2 and c-Myc through phosphorylation in regulating cell survival and proliferation”. The Journal of Biological Chemistry 279 (38): 40209–19. (September 2004). doi:10.1074/jbc.M404056200. PMID 15210690. 
  45. ^ “c-Myc recruits P-TEFb for transcription, cellular proliferation and apoptosis”. Oncogene 22 (36): 5707–11. (August 2003). doi:10.1038/sj.onc.1206800. PMID 12944920. 
  46. ^ “BioID identifies novel c-MYC interacting partners in cultured cells and xenograft tumors”. Journal of Proteomics 118 (12): 95–111. (April 2015). doi:10.1016/j.jprot.2014.09.029. PMID 25452129. 
  47. ^ “Myc represses transcription through recruitment of DNA methyltransferase corepressor”. The EMBO Journal 24 (2): 336–46. (January 2005). doi:10.1038/sj.emboj.7600509. PMC 545804. PMID 15616584. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC545804/. 
  48. ^ a b “The p400 complex is an essential E1A transformation _target”. Cell 106 (3): 297–307. (August 2001). doi:10.1016/s0092-8674(01)00450-0. PMID 11509179. 
  49. ^ “Direct role for Myc in transcription initiation mediated by interactions with TFII-I”. Nature 365 (6444): 359–61. (September 1993). Bibcode1993Natur.365..359R. doi:10.1038/365359a0. PMID 8377829. 
  50. ^ “MYC recruits the TIP60 histone acetyltransferase complex to chromatin”. EMBO Reports 4 (6): 575–80. (June 2003). doi:10.1038/sj.embor.embor861. PMC 1319201. PMID 12776177. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1319201/. 
  51. ^ “Widespread microRNA repression by Myc contributes to tumorigenesis”. Nature Genetics 40 (1): 43–50. (January 2008). doi:10.1038/ng.2007.30. PMC 2628762. PMID 18066065. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2628762/. 
  52. ^ “Prediction and preliminary validation of oncogene regulation by miRNAs”. BMC Molecular Biology 8: 79. (2007). doi:10.1186/1471-2199-8-79. PMC 2096627. PMID 17877811. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2096627/. 
  53. ^ “CRD-BP/IMP1 expression characterizes cord blood CD34+ stem cells and affects c-myc and IGF-II expression in MCF-7 cancer cells”. The Journal of Biological Chemistry 280 (20): 20086–93. (May 2005). doi:10.1074/jbc.M410036200. PMID 15769738. 
  54. ^ “MAP kinase binds to the NH2-terminal activation domain of c-Myc”. FEBS Letters 353 (3): 281–5. (October 1994). doi:10.1016/0014-5793(94)01052-8. PMID 7957875. 
  55. ^ “Mitogen-activated protein kinase kinase 7 is an activator of the c-Jun NH2-terminal kinase”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 94 (14): 7337–42. (July 1997). Bibcode1997PNAS...94.7337T. doi:10.1073/pnas.94.14.7337. PMC 23822. PMID 9207092. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC23822/. 
  56. ^ “Regulation of c-Myc through phosphorylation at Ser-62 and Ser-71 by c-Jun N-terminal kinase”. The Journal of Biological Chemistry 274 (46): 32580–7. (November 1999). doi:10.1074/jbc.274.46.32580. PMID 10551811. 
  57. ^ a b “Large-scale mapping of human protein-protein interactions by mass spectrometry”. Molecular Systems Biology 3: 89. (2007). doi:10.1038/msb4100134. PMC 1847948. PMID 17353931. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1847948/. 
  58. ^ a b “The essential cofactor TRRAP recruits the histone acetyltransferase hGCN5 to c-Myc”. Molecular and Cellular Biology 20 (2): 556–62. (January 2000). doi:10.1128/mcb.20.2.556-562.2000. PMC 85131. PMID 10611234. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC85131/. 
  59. ^ a b “The novel ATM-related protein TRRAP is an essential cofactor for the c-Myc and E2F oncoproteins”. Cell 94 (3): 363–74. (August 1998). doi:10.1016/s0092-8674(00)81479-8. PMID 9708738. 
  60. ^ a b “c-MYC interacts with INI1/hSNF5 and requires the SWI/SNF complex for transactivation function”. Nature Genetics 22 (1): 102–5. (May 1999). doi:10.1038/8811. PMID 10319872. 
  61. ^ a b “Interactions of the DNA mismatch repair proteins MLH1 and MSH2 with c-MYC and MAX”. Oncogene 22 (6): 819–25. (February 2003). doi:10.1038/sj.onc.1206252. PMID 12584560. 
  62. ^ “Max: a helix-loop-helix zipper protein that forms a sequence-specific DNA-binding complex with Myc”. Science 251 (4998): 1211–7. (March 1991). Bibcode1991Sci...251.1211B. doi:10.1126/science.2006410. PMID 2006410. 
  63. ^ “JLP: A scaffolding protein that tethers JNK/p38MAPK signaling modules and transcription factors”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 99 (22): 14189–94. (October 2002). Bibcode2002PNAS...9914189L. doi:10.1073/pnas.232310199. PMC 137859. PMID 12391307. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC137859/. 
  64. ^ “Mlx, a novel Max-like BHLHZip protein that interacts with the Max network of transcription factors”. The Journal of Biological Chemistry 274 (51): 36344–50. (December 1999). doi:10.1074/jbc.274.51.36344. PMID 10593926. 
  65. ^ “Mmip1: a novel leucine zipper protein that reverses the suppressive effects of Mad family members on c-myc”. Oncogene 16 (9): 1149–59. (March 1998). doi:10.1038/sj.onc.1201634. PMID 9528857. 
  66. ^ “Rox, a novel bHLHZip protein expressed in quiescent cells that heterodimerizes with Max, binds a non-canonical E box and acts as a transcriptional repressor”. The EMBO Journal 16 (10): 2892–906. (May 1997). doi:10.1093/emboj/16.10.2892. PMC 1169897. PMID 9184233. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1169897/. 
  67. ^ “X-ray structures of Myc-Max and Mad-Max recognizing DNA. Molecular bases of regulation by proto-oncogenic transcription factors”. Cell 112 (2): 193–205. (January 2003). doi:10.1016/s0092-8674(02)01284-9. PMID 12553908. 
  68. ^ “Differential effects of the widely expressed dMax splice variant of Max on E-box vs initiator element-mediated regulation by c-Myc”. Oncogene 18 (15): 2489–98. (April 1999). doi:10.1038/sj.onc.1202611. PMID 10229200. 
  69. ^ “Mlx, a new Max-like bHLHZip family member: the center stage of a novel transcription factors regulatory pathway?”. Oncogene 19 (29): 3266–77. (July 2000). doi:10.1038/sj.onc.1203634. PMID 10918583. 
  70. ^ “Identification of a large Myc-binding protein that contains RCC1-like repeats”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 95 (16): 9172–7. (August 1998). Bibcode1998PNAS...95.9172G. doi:10.1073/pnas.95.16.9172. PMC 21311. PMID 9689053. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC21311/. 
  71. ^ “AMY-1, a novel C-MYC binding protein that stimulates transcription activity of C-MYC”. Genes to Cells 3 (8): 549–65. (August 1998). doi:10.1046/j.1365-2443.1998.00206.x. PMID 9797456. 
  72. ^ “Mechanism for the transcriptional repression by c-Myc on PDGF beta-receptor”. Journal of Cell Science 114 (Pt 8): 1533–44. (April 2001). PMID 11282029. 
  73. ^ “Cell cycle-dependent switch of up-and down-regulation of human hsp70 gene expression by interaction between c-Myc and CBF/NF-Y”. The Journal of Biological Chemistry 274 (34): 24270–9. (August 1999). doi:10.1074/jbc.274.34.24270. PMID 10446203. 
  74. ^ “p73 Interacts with c-Myc to regulate Y-box-binding protein-1 expression”. The Journal of Biological Chemistry 277 (35): 31694–702. (August 2002). doi:10.1074/jbc.M200266200. PMID 12080043. 
  75. ^ a b c d e f “c-Myc transformation domain recruits the human STAGA complex and requires TRRAP and GCN5 acetylase activity for transcription activation”. The Journal of Biological Chemistry 278 (22): 20405–12. (May 2003). doi:10.1074/jbc.M211795200. PMC 4031917. PMID 12660246. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4031917/. 
  76. ^ “MM-1, a novel c-Myc-associating protein that represses transcriptional activity of c-Myc”. The Journal of Biological Chemistry 273 (45): 29794–800. (November 1998). doi:10.1074/jbc.273.45.29794. PMID 9792694. 
  77. ^ “MM-1, a c-Myc-binding protein, is a candidate for a tumor suppressor in leukemia/lymphoma and tongue cancer”. The Journal of Biological Chemistry 276 (48): 45137–44. (November 2001). doi:10.1074/jbc.M106127200. PMID 11567024. 
  78. ^ a b “Direct interaction of c-Myc with Smad2 and Smad3 to inhibit TGF-beta-mediated induction of the CDK inhibitor p15(Ink4B)”. Molecular Cell 9 (1): 133–43. (January 2002). doi:10.1016/s1097-2765(01)00430-0. PMID 11804592. 
  79. ^ “Guanine nucleotide exchange factor, Tiam1, directly binds to c-Myc and interferes with c-Myc-mediated apoptosis in rat-1 fibroblasts”. The Journal of Biological Chemistry 278 (7): 5132–40. (February 2003). doi:10.1074/jbc.M206733200. PMID 12446731. 
  80. ^ “Transcriptional activation by Myc is under negative control by the transcription factor AP-2”. The EMBO Journal 14 (7): 1508–19. (April 1995). doi:10.1002/j.1460-2075.1995.tb07137.x. PMC 398238. PMID 7729426. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC398238/. 
  81. ^ “Interaction with WDR5 promotes _target gene recognition and tumorigenesis by MYC”. Molecular Cell 58 (3): 440–52. (May 2015). doi:10.1016/j.molcel.2015.02.028. PMC 4427524. PMID 25818646. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4427524/. 
  82. ^ “Inhibition of transcriptional regulator Yin-Yang-1 by association with c-Myc”. Science 262 (5141): 1889–92. (December 1993). Bibcode1993Sci...262.1889S. doi:10.1126/science.8266081. PMID 8266081. 
  83. ^ “Repression of p15INK4b expression by Myc through association with Miz-1”. Nature Cell Biology 3 (4): 392–9. (April 2001). doi:10.1038/35070076. PMID 11283613. 
  84. ^ “An alternative pathway for gene regulation by Myc”. The EMBO Journal 16 (18): 5672–86. (September 1997). doi:10.1093/emboj/16.18.5672. PMC 1170199. PMID 9312026. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1170199/. 
  85. ^ PSICQUIC View”. ebi.ac.uk. 2019年5月2日閲覧。

関連文献

編集

関連項目

編集

外部リンク

編集
  NODES
Association 2
INTERN 1