共通モジュール式対空ミサイル英語: Common Anti-Air Modular Missile, CAMM)は、イギリス軍の次世代短距離防空ミサイル個艦防空ミサイルとして開発されているミサイルイギリス国防省の将来区域防空システム(Future Local Anti-Air Defence System: FLAADS)計画に応じて、MBDA社により開発された。

CAMM
種類 短距離防空ミサイル
個艦防空ミサイル
製造国 イギリスの旗 イギリス
設計 MBDA
性能諸元
ミサイル直径 0.16m
ミサイル全長 3.2m
ミサイル重量 99kg
射程 25キロメートル (13 nmi)以上
推進方式 固体燃料ロケット
誘導方式 中間指令誘導+ARH
飛翔速度 超音速
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概要

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イギリス海軍向けの個艦防空ミサイルCAMM(M)ないしシーセプター(Sea Ceptor)と称されており、2016年以降、シーウルフの後継として予定されている[1]。一方、イギリス陸軍向けの短距離防空ミサイルスカイセイバー(Sky Sabre)のミサイル部分としてCAMM(L)ないしランドセプター(Land Ceptor)と称されており、2020年以降、レイピアの後継として予定されている[2]。また、ASRAAMの後継となる短距離空対空ミサイルとして、CAMM(A)の開発も提案されている[3]

CAMMの設計は、おおむね、空軍短距離空対空ミサイルであるASRAAMに基づいている。ただし、終末誘導方式としては、ASRAAMが赤外線画像(IIR)誘導方式を採用していたのに対し、CAMMではアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)誘導方式を採用した[4]

CAMM(L)とシーセプターは、いずれも、ソフト・バーティカル・ランチ(SVL)と呼ばれる、新しい垂直発射システムを採用している。これは、まず発射機のピストンによってミサイルを射出したのち、空中で固体燃料ロケット・モーターに点火するというものである。シーセプターは、シーウルフ1発分の容積に4発を収容することができる[5]

運用

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イギリス海軍向けのシーセプターは、2018年5月に運用が開始された。最初の搭載艦となったのは23型フリゲート「アーガイル」で、同艦がそれまで搭載していたシーウルフと置き換える形で配備された。

2021年12月には陸上発射型のランドセプターがイギリス陸軍にスカイセイバーシステムとして配備され、翌22年1月に運用が始まった。同月には既存のレイピアシステムの入れ替えとしてフォークランド諸島への配備が発表される。さらに、同年3月にはロシアのウクライナ侵攻に伴うNATOの東方地域防衛力強化でスカイセイバーがポーランドに配備される見込みである。

参考文献

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  1. ^ Press Information - CAMM”. MBDA Systems (June 2011). 16 October 2011閲覧。
  2. ^ Scott, Richard (15 September 2011). “MBDA _targets success for FLAADS”. IHS Jane's. 17 October 2011閲覧。
  3. ^ Staff Writers (2012年2月1日). “MBDA developing new missile system” (英語). 2012年2月14日閲覧。
  4. ^ Defense Update (2009年). “Common Anti-Air Modular Missile family (CAMM)” (英語). 2012年2月14日閲覧。
  5. ^ Sweetman, Bill (23 May 2011). “CAMM On Path To Replace Seawolf”. Aviation Week. 16 October 2011閲覧。
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