しめる
日本語
編集動詞:占める
編集しめる 【占める】
- 場所や空間などを占有する。
- 駐車場3台分を占める車。
- 該当する人・物・意見などが、全体のうちのある割合をとる。
- この政党の支持者が半分以上を占める。
- (「味をしめる」の形で)多く不道徳なことがらについて、うまみを知る。
- (「しめた」の形で)ことがうまくいくさま。感動詞的にも用いる。
- この分でのぼって行けば、地獄からぬけ出すのも、存外わけがないかも知れません犍陀多は両手を蜘蛛の糸にからみながら、ここへ来てから何年にも出した事のない声で、「しめた。しめた。」と笑いました。 (芥川龍之介『蜘蛛の糸』)〔1918年〕[1]
- しめたと思ってナイフで突き外して、中に入って、もとの通りに締めて、廊下の突き当りの袋戸から蚊帳と蒲団を出して応接間に敷いて、大の字になりながら窓際に並べてある朝顔の鉢を見ているうちに、グッスリと睡ってしまった。 (夢野久作『ざんげの塔』)〔1927年〕[2]
- どうか頼むから今晩のうちに閣下夫人の御意を得てくれな。そうなったら占めたものだ。夫人のお取りなしで俺は秘書官首席になれるぞ。 (アントン・チェーホフ、神西清『頸の上のアンナ』)
活用
編集活用と結合例
語源
編集「縄等により領域を明確にする」を原義とする
動詞:閉める・締める・緊める・絞める・〆める
編集しめる 【閉める, 締める, 絞める, 緊める, 〆める, 乄める】
- (閉める) 通れない状態にする。
- 戸を閉める。
- (締める、緊める) きつくする。
- ねじを締める。
- (締める、緊める) 括約筋に力を入れる。
- (絞める) 首を圧迫する。
- 首を絞める。
- (閉める、締める、〆める) おわる。最後にする。
- 店を閉める(1.営業を一時的にやめる、その日の営業を終了する。2.経営をやめる、店をつぶす)
- (締める、〆める) 生きている動物を食用にするために処理する。
- (締める、〆める) 酢や塩などを使って水分やなまぐさみを取る。
- (俗語)暴力や脅迫などにより制裁を加える。
- (「締めて」「〆めて」の形で)すべてを合計して。
活用
編集活用と結合例
語源
編集「何かを狭める」を原義とする。
関連語
編集- 自動詞:しまる
翻訳
編集閉める
動詞:湿る・濕る
編集活用
編集活用と結合例
翻訳
編集動詞:染める
編集しめる 【染める】
活用
編集活用と結合例
翻訳
編集助動詞
編集しめる
用法
編集用言や一部の助動詞の未然形に付く。
活用
編集未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 仮定形 | 命令形 | 活用型 |
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しめ | しめ | しめる | しめる | しめれ | しめよ | 動詞下一段型 |
類義語
編集複合語
編集註
編集- ↑ 青空文庫(2018年3月26日作成)(底本:「定本小川未明童話全集 14」講談社、1983年1月19日第5刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/52388_64343.html 2020年3月24日参照。
- ↑ 青空文庫(2011年5月5日作成)(底本:「子をつれて 他八篇」岩波文庫、岩波書店、2009年2月19日第9刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000984/files/51222_42841.html 2020年3月24日参照。