漢字
- 異体字 : 佪, 囘(古字), 囬(俗字), 廻(の代用字), 徊, 迴(繁体字), 逥, 𠚃, 𡇌(同字), 𢌞, 𩶠
- 筆順 :
- (日本における筆順)
- (中国における筆順)
- ↑ 鄔可晶 「説“回”」 『中国文字』二〇一九年冬季号(総第二期)、《中国文字》編輯委員会、万巻楼、2019年、61-78頁。
- まわる、めぐる。
- まわって元に戻る、かえる。
- たび。
- (音より)ウイグル族(語)の。
- (ウイグル族から)回教の、イスラム教の。
回
- (カイ)同じあるいは似た出来事や事柄が繰り返されるときの、その繰り返しの内の一つ。
- 花札の勝負は既にかなり長時間つづけられたもので、その何年目かの最後の回が終りかけたところ。四人とも殺気立つ位に熱中している。(三好十郎「冒した者」)〔1952年〕[1]
- またこれは回を改めて、議論を改めて、しっかりと、また長官初め次官の御意見も伺いつつ、何かいい立法措置が講ぜられないかという点を追及してまいりたいと思いますので(中村鋭一、第147回衆議院国会環境委員会)〔2000年〕[2]
- (カイ)講談や連載小説など分割して提供される文学作品などで、提供される単位。
- (カイ)スポーツで、反復する攻撃・防御のひとまとまり。野球やソフトボールなどでのイニング。ボクシングなどでのラウンド。
回
- (カイ)反復される行動の一まとまりの数を表す助数詞。
- 「この作業はもう十回も行った。」
- 「第57回NHK紅白歌合戦」
名詞語義3のような用語として確立している「回」を除き、「数量を表す語 + 回」のみで表現すると、通常は順序ではなく総数を意味する。あるいは、そのように認識される。
- その結果、二十七年三月、この三月の末から首都圏空港は年間発着枠が七十五万回になりました。(太田昭宏、第189回国会参議院国土交通委員会)〔2015年〕[3]
- 講義は朝夕の二回で、日中は全く自由な時間が得られたので、寅彦の「遺跡」巡りをすることが出来た。(中谷宇吉郎「桂浜」)〔1955年〕[4]
総数であることを明確にするには、「全」「計」「合計」などを付ける。
- 国交省が出しているホームページからこのワーキングチームの議事要旨というのが出ていて、全五回やっているわけですよね。(石橋通宏、第189回国会参議院国土交通委員会)〔2018年〕[5]
- これまで、半年に一度、計五回にわたる検証を行ってきているところでございます。(彦谷直克、第192回国会衆議院決算行政監視委員会 )〔2016年〕[6]
- これまでにも合計五回の会合を開催して、当事者あるいは弁護士などからさまざまなヒアリングであるとか、あるいはワンストップ支援センターの見学等、実施してきております。(山下貴司、第198回国会衆議院法務委員会)〔2019年〕[7]
順序を表す場合は、「第」や「目」を付ける。
- ところがこの作品は第二回目になると、まるで子供時代の昔語りになってゆきました。(宮本百合子「一九四六年の文壇」)〔1947年〕[8]
- 第九回で述べたように、芝田村町からこの日比谷一帯へかけた地下には、徳川時代の神田、玉川二上水の大伏樋の分樋が相交錯しながら縦横に走っている。(久生十蘭「魔都」)〔1937年〕[9]
「廻」、「恢」、「徊」、「蛔」の代用字として使う。
字典掲載
康熙字典
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216ページ, 26文字目
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諸橋大漢和辞典 (修訂第2版)
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4690
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新潮日本語漢字辞典 (2008)
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1787
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角川大字源 (1992)
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1449
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講談社新大字典 (1993)
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2456
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大漢語林 (1992)
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1723
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三星漢韓大辞典 (1988)
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422ページ, 4文字目
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漢語大字典 (1986-1989)
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1巻, 712ページ, 2文字目
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