サテン・ドール
「サテン・ドール」(Satin Doll) は、デューク・エリントンとビリー・ストレイホーンが作曲し、ジョニー・マーサーが作詞したジャズのスタンダード曲。1953年に書かれたこの曲は、同年にエリントン楽団によってインストゥルメンタル曲として録音された後、ジョニー・マーサーが歌詞を載せた[1]。以降、エラ・フィッツジェラルド、101ストリングス・オーケストラ、テリー・キャリアー、ナンシー・ウィルソンなどによって取り上げられた。この曲のポピュラー和声としてのコード展開は変わったものであり、冒頭部ではii-V-I 進行が用いられている[2]。
「サテン・ドール」 | |
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楽曲 | |
出版 | 1953年 |
ジャンル | ジャズ・スタンダード |
作曲者 | デューク・エリントン、ビリー・ストレイホーン |
作詞者 | ジョニー・マーサー |
背景
編集ジョニー・マーサーは、既に人気の出ている楽曲に後から歌詞を載せるという依頼を受けることがよくあった。「サテン・ドール」の歌詞は、この曲がインストゥルメンタル曲としてヒットした後に書かれた。エリントンは、多くのコンサートで、最後の曲として「サテン・ドール」を用いていた。
様々なバージョン
編集- デューク・エリントン – Capitol Sessions 1953–1955 (1953)[3]
- ゲイローズ – 1958[4]
- ビル・ドゲット – Salute to Duke Ellington (King, 1959)
- ザ・コースターズ – One by One (1960)[5]
- ハリー・ジェイムス – Harry James...Today (MGM, 1960)
- エラ・フィッツジェラルド – Ella in Hollywood (1961)[3]
- マッコイ・タイナー – Nights of Ballads & Blues (1963)[3]
- インプレッションズ – The Never Ending Impressions (1964)
- ブロッサム・ディアリー – Blossom Time at Ronnie's (1966)[3]
- 笠井紀美子 – サテン・ドール / Satain Dall (CBS/Sony, 1972) - with Gil Evans Orchestra[6]
- シカゴ - シカゴVIII / Chicago VIII (1974)
- オスカー・ピーターソン・アンド・クラーク・テリー – Oscar Peterson & Clark Terry (1975)[3]
- ジョー・サンプル – The Three (1975)[3]
- デューイ・レッドマン – African Venus (1992)[3]
- デイヴ・グルーシン - Homage to Duke (1993)
- ドクター・ジョン – Duke Elegant (1999)
- ハンク・ジョーンズ – Someday My Prince Will Come (2002)[3]
脚注
編集- ^ デジタル大辞泉プラス『サテン・ドール』 - コトバンク
- ^ “Satin Doll”, Compositions, Jazz Standards.
- ^ a b c d e f g h Gioia, Ted (2012). The Jazz Standards: A Guide to the Repertoire. New York City: Oxford University Press. p. 360. ISBN 978-0-19-993739-4
- ^ “The Best of the Gaylords: The Mercury Years”. AllMusic. 2018年10月27日閲覧。
- ^ “One by One”, The Coasters, All music 2012年2月18日閲覧。.
- ^ “Kimiko Kasai With Gil Evans Orchestra – Satin Doll”. Discogs. 2020年4月1日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- “Satin Doll”, Song lyrics, Blues for peace
- "Satin Doll" Chord melody arrangement for guitar
- 「サテン・ドール」の歌詞 - メトロリリック