チニダゾール[1](Tinidazole)は、原虫感染症に使用されるニトロイミダゾール系抗寄生虫薬である。嫌気性アメーバおよび細菌感染の様々な治療薬として、欧州および発展途上国で広く知られている[2]

チニダゾール
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 Fasigyn, Simplotan, Tindamax
Drugs.com monograph
MedlinePlus a604036
胎児危険度分類
法的規制
薬物動態データ
血漿タンパク結合12%
代謝Hepatic (CYP3A4)
半減期12–14 hours
排泄Urine (20–25%), faeces (12%)
データベースID
CAS番号
19387-91-8 チェック
ATCコード J01XD02 (WHO) P01AB02 (WHO) QP51AA02 (WHO)
PubChem CID: 5479
DrugBank DB00911 チェック
ChemSpider 5279 チェック
UNII 033KF7V46H チェック
KEGG D01426  チェック
ChEMBL CHEMBL1220 チェック
NIAID ChemDB 007940
別名 CP-12574
化学的データ
化学式C8H13N3O4S
分子量247.27 g·mol−1
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WHOの必須医薬品リストに掲載されている[3]

効能・効果

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チニダゾールは、メトロニダゾール不耐応の場合の代替薬となり得る。チニダゾールは、ヘリコバクター・ピロリアメーバ赤痢ジアルジア症、トリコモナス膣炎等の治療に使用される[6]

副作用

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先発品が販売終了しており、日本での副作用発生状況を知る資料は無い。

重篤な副作用として、易感染性、出血傾向、不静穏性、痙攣発作、腕や足の痺れや痛み、アレルギー反応等が挙げられる[7]。長期間または繰り返し使用すると、鵞口瘡(口腔カンジダ症)やカンジダ膣炎を発症し得る[7]

チニダゾール服用中の飲酒は、吐き気、嘔吐、頭痛、血圧上昇、顔面紅潮、息切れ等の不快なジスルフィラム様反応を引き起こす。

薬物動態

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排泄半減期は13.2±1.4時間、血漿中半減期は12~14時間である。

参考資料

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  1. ^ KEGG DRUG: チニダゾール”. www.kegg.jp. 2022年1月15日閲覧。
  2. ^ “Imidazole and Derivatives.”. In Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry. Wiley-VCH. (2002). doi:10.1002/14356007.a13_661. ISBN 3527306730 
  3. ^ World Health Organization model list of essential medicines: 22nd list (2021). Geneva: World Health Organization. (2021). hdl:10665/345533. WHO/MHP/HPS/EML/2021.02 
  4. ^ **チニダゾール腟錠200mg「F」添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2022年1月15日閲覧。
  5. ^ チニダゾール錠200mg「F」/チニダゾール錠500mg「F」添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2022年1月15日閲覧。
  6. ^ “Nitroimidazole drugs--action and resistance mechanisms. I. Mechanisms of action”. The Journal of Antimicrobial Chemotherapy 31 (1): 9–20. (January 1993). doi:10.1093/jac/31.1.9. PMID 8444678. 
  7. ^ a b Tindamax Oral: Uses, Side Effects, Interactions, Pictures, Warnings & Dosing - WebMD” (英語). www.webmd.com. 2022年1月15日閲覧。

外部リンク

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