ブカレスト9
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ブカレスト9(英語: The Bucharest Nine または the Bucharest Format (B9 or B-9; ポーランド語: Bukaresztańska Dziewiątka, ルーマニア語: Formatul București))とは、北大西洋条約機構 (以下、NATO)に加盟している9つの中欧・東欧諸国が協力し、NATOのミッションや目的を支援するために設立された枠組みである[1][2]。参加国はルーマニア、ブルガリア、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ポーランドとバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)で[1][2]、ブカレストはルーマニアの首都である。
ブカレスト9 Bucharest Format | |
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ブカレスト9のメンバー | |
加盟 | |
設立 | 2015年11月4日 |
各国の東方に位置するウクライナに対して2014年にロシアによるクリミアの併合と東部への干渉戦争が行われたことを受けて結成され、2022年ロシアのウクライナ侵攻でもウクライナを支援している[3]。
概要
編集東西冷戦下、ブカレスト9参加国のうちバルト三国はソビエト連邦構成共和国(以下、ソ連)であり、他はワルシャワ条約機構加盟国としてソ連の衛星国であった。東欧革命とそれに続くソビエト連邦の崩壊を受けて、各国は民主化と西ヨーロッパ・アメリカ合衆国への接近を選び、NATOと欧州連合(以下、EU)に加盟した。このうちNATOの東方拡大は1999年3月にチェコ、ハンガリー、ポーランドに、2004年3月にはバルト三国とスロバキア、ブルガリア、ルーマニア[4]とのちのブカレスト9参加国全てに及んだ。
2009年にこれら9カ国は初めて首脳会議を開き、その後も毎年、国防相、外相、首相、大統領などの高官による会議を実施し、NATOの方針や政策についての意見交換を行い、共同の目標に向けた取り組みを進めている。具体的には、ブカレスト9は、国防協力、軍事訓練、イノベーション、サイバーセキュリティ、情報共有、戦略通信などの分野で協力を行い、NATOの安全保障に貢献している。
また、NATOの集団防衛の原則に基づき、ロシアなどの潜在的な脅威に対する抑止力を高めることを目的としている。
NATOの一部である9つの国々が共同で協力することで、NATOの結束を強化し、安全保障環境の変化に対応するための能力を向上させることを目指している。
脚注
編集出典
編集- ^ a b Gerasymchuk, Sergiy (2019). Bucharest Nine: looking for cooperation on NATO's eastern flank? (PDF) (Report). Friedrich Ebert Foundation. pp. 1–10.
- ^ a b Rotaru, Vasile; Umland, Andreas (2017年11月10日). “How Romania and Poland can strengthen NATO and the EU”. Foreign Affairs
- ^ 「米大統領演説 ポーランド軍事積極関与/ウクライナ独立 安保に直結」『読売新聞』朝刊2023年2月23日(国際面)
- ^ 北大西洋条約機構(NATO)日本国外務省(2023年3月13日閲覧)