ミズカキチドリ (Charadrius semipalmatus) は、チドリ目チドリ科の小形の鳥類である。

ミズカキチドリ
ミズカキチドリ
ミズカキチドリ(夏羽) C. semipalmatus
(カナダ、ヌナブト準州
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
: チドリ科 Charadriidae
: チドリ属 Charadrius
: ミズカキチドリ C. semipalmatus
学名
Charadrius semipalmatus
(Bonaparte, 1825)
英名
Semipalmated Plover

「ミズカキ」 (Semipalmated) の名は、足の一部に蹼(みずかき)があることにより名づけられた。

形態

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全長18cm[1] (17-19cm[2])、翼開長は約48cm[3] (43-52cm[2])、体重45g[3] (28-69g[2])。成鳥は、背と翼が灰褐色、腹は白色、白い胸の襟首に1本の黒帯がある。頭は褐色で、前額は白色、目の周りは黒く、嘴は橙色と黒色で短い。

フタオビチドリ (Charadrius vociferus) に似るが、かなり小さく、黒帯は1本だけである[4]

分布

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カナダ北部やアラスカで繁殖し、冬には沿岸地域をアメリカからパタゴニアまで渡る

西ヨーロッパでは非常にまれな迷鳥であるが、以前は亜種と考えられていたユーラシア産のよく似たハジロコチドリとの識別が困難なことから、本来の分布状態が明らかになっていないとも考えられる。

生態

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「翼が折れた」ようなディスプレイ

通常、海岸、干潟や野辺で餌を探し回り、虫、甲殻類、蠕虫を食べる。

繁殖場所は、海辺か低地の広々とした土地で、植物がほとんど、もしくはまったく生えていない開けた場所の地面を巣とする。

巣が地面にあることから、自ら囮となって侵入者を巣から引き離すために「翼が折れた」ように振舞う偽傷行動をとる習性を持つ。

参考文献

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  1. ^ Roger Tory Peterson, Peterson Field Guide to Birds of North America, Houghton Mifflin, (2008) p. 146.
  2. ^ a b c Brazil, Mark (2009). Birds of East Asia. Princeton University Press. p. p. 160. ISBN 978 0 691 13926 5 
  3. ^ a b David Allen Sibley, The SIBLAY guide to Birds, National Audubon Society, (2000) p. 164.
  4. ^ Kaufman, Kenn. (2000) Kaufman Field Guide to Brds of North America. New York: Houghton-Mifflin.

外部リンク

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  NODES
Intern 2