前田 美波里まえだ びばり[4][5]1948年昭和23年〉8月8日[出典 1] - )は、日本女優神奈川県鎌倉市出身[出典 2]オスカープロモーション所属。

まえだ びばり
前田 美波里
前田 美波里
『映画情報』1967年10月号(国際情報社)より
生年月日 (1948-08-08) 1948年8月8日(76歳)
出生地 日本の旗 日本 神奈川県鎌倉市
身長 169 cm[1]
職業 女優
ジャンル 映画テレビドラマ舞台
配偶者 マイク眞木(1968年 - 1976年)[2]
著名な家族 真木蔵人(長男)[3]
芹沢光治良(大伯父)
小山武夫(旧姓芹沢)(大伯父)
事務所 オスカープロモーション
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父親がアメリカ人で、母親が日本人[出典 3]。母方の祖母は作家の芹沢光治良の妹[注釈 1]。遠縁に冨士眞奈美がいる[注釈 2][8]。また岸惠子も遠縁にあたる[注釈 3][8]

来歴・人物

アメリカ人の父親と日本人の母親との間に生まれた[9]。働きに出ていた母親に代わり、鎌倉に住む祖父母の元で礼儀や作法、しつけなど厳しく育てられ、小学校は、三井財閥の令嬢のために作られたと言われる聖ミカエル学園に通った[9]。小学4年生の時、友達の影響でクラシックバレエに憧れ[9]、鎌倉のエリアナ・パヴロワの弟子・野口力子の下でバレエを習い始める[10]。そして、将来バレリーナになるためには鎌倉にいるよりも東京で勉強した方がいいのではないかと考え、上京[11]。高校生の時に芸能プロダクションに所属し、「堀内完ユニークバレエ団」に通った[9]

1963年、文化学院在学中に芸術座ミュージカル『ノー・ストリング』のPRを兼ねて東宝が募集した"ミス・ノー・ストリング"に優勝し[4]、東宝現代劇に8期生として入団。翌年の1964年にミュージカル『ノー・ストリングス』で初舞台を踏んだ[出典 4]

1966年、18歳の時に資生堂のサマー化粧品「太陽に愛されよう」キャンペーンガールとして起用され、人気を博した[出典 5]。その際のハワイでのロケがきっかけで知り合った[9]マイク眞木1968年に20歳で結婚[2][13]。俳優の真木蔵人はマイク眞木との間に授かった実子[14]。思わぬ勢いで名前が売れてしまったことへの戸惑いや[13]、水着写真ばかりを求められることに嫌気がさしていたこともあり、一時仕事を辞めてアメリカで旅をしながら1年半を過ごした[9]

1971年10月から1972年3月までNHK総合テレビ音楽番組ステージ101』でMCを夫のマイク眞木と共に務める[注釈 4]などしたものの、ミュージカルがその頃の日本ではあまり定着していなかったため、一番やりたかった踊る仕事ができなかった[9]。観客からアプローズ(喝采)を受けることが無い生活に耐えきれず葛藤した末、舞台を中心に活動を再開することを決意[9]。1976年にマイク眞木との離婚が成立した[15]

29歳で芸能界に復帰するが、ミュージカル関係の仕事はやはりゼロだった[11]。それなら自分から行くしかないと考えて他の仕事を全て断り、劇団四季の『コーラスライン』のオーディションに全てを賭けて挑むも落選[13]。しかしそれでも諦めきれず頼み込んで稽古を3か月続けたところ、演出家の浅利慶太に呼び出され、開始10〜15分でいなくなる役でもやる気があるかを問われ、「やります!」と即答した[9][13]。そして父母が離婚して辛い日々のなかバレエが支えだったという、自身と境遇が似た女の子の役を射止めた[9]。この時の経験や舞台の基礎的な部分の習得は宝物であり、人生観を大きく変えたという[9][13]

2008年4月、ニュージーランド政府観光局の初代オピニオンリーダーに就任[3]

2008年10月21日からは41年振りに資生堂のCMに出演している[12]

2013年4月から『スポーツニッポン』紙上で「我が道」を連載。

劇団四季東宝をはじめとした様々な舞台やテレビドラマやCMなど各方面で活躍中である。

2024年、長年の功績が評価され、第49回菊田一夫演劇賞特別賞を受賞[16]

エピソード

  • 「美波里」は本名。生まれたばかりの時は父の妹にそっくりだったので、父方の祖母が「Beverly(ビバリー)」というその叔母の名前を付けるよう依頼してきたので、当て字で鎌倉の祖父が「美波里」と名付けた。[17]
  • 48歳の時、突然ステップシスター(義妹)から連絡があり、渡米して45年ぶりに父と再会。父は、映画『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』を見て自分の娘と気が付く。当時、父はがんで、義妹が最後に娘に会わせたいと思い連絡。その数年後に父は亡くなった[18]

受賞歴

出演

映画

テレビドラマ

その他テレビ番組

舞台・ミュージカル

他多数

劇場アニメ

CM・広告

音楽作品

シングル

  1. ふたりの浜辺(1967年12月、コロムビア、P-5)※演奏:井上宗孝とシャープ・ファイヴ
    (c/w 愛のカデンツァ)
  2. いいことばかりないわ(1970年、フィリップス、FS-1152)
    作詞:岩谷時子 / 作曲:三木たかし / 編曲:高見弘
    (c/w あなただけでいいの)
  3. たった一度の人生(1971年、フィリップス、FS-1195)※共演:マイク眞木
    作詞:安井かずみ / 作曲:R. Germani / 編曲:ボブ佐久間
    (c/w 気楽に行こう)※共演:マイク眞木
  4. 恋のベラリンダ(1978年、キング、GK-161)
    作詞:杉紀彦 / 作曲:Zagar Ouerencic
    (c/w すてきなあなた)
  5. 誰にでも口づけを(1978年、キング、GK-238)
    作詞:小椋佳 / 作曲:小椋佳
    (c/w 涙の色)
  6. 優しい関係(1981年、ワーナー、L-1511W)
    作詞:八坂裕子 / 作曲:難波弘之 / 編曲:難波弘之
    (c/w ラスト・シーンはいらない)
  7. 日曜はダメよ!(Never On Sunday)(1984年10月5日、キャニオン、7A0412)
    作詞:Joe Darion / 訳詞:岩谷時子 / 作曲:Manos Hadjidakis / 編曲:青木望
    (c/w ヤ・ハラ(Ya Chara Bye Bye Bye))

オリジナル・アルバム

  1. マイクと美波里のアメリカ紀行(1971年、フィリップス、FS-8097)※共演:マイク眞木
  2. BIBARI〜前田美波里ファースト(1976年11月21日、キング、SKA-153)

参加作品

脚注

注釈

  1. ^ 「朝日新聞」2024年1月10日朝刊、文化面連載「語る:人生の贈りもの:俳優, 前田美波里」。なお芹沢光治良は12人兄弟姉妹の次男。また五男の小山武夫(旧姓芹沢)は新聞記者時代にボーン国際記者賞を受賞した中日新聞社相談役で、プロ野球中日ドラゴンズのオーナー兼球団社長。
  2. ^ 冨士眞奈美の母方の叔母が、前田美波里の母のいとこと結婚。
  3. ^ 前田美波里の母のいとこが、岸惠子の母方のいとこの妻の弟。
  4. ^ 関口宏黒柳徹子に続く第3代目の司会者であった。
  5. ^ 2月28日 - 3月31日の公演は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止[52]

出典

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出典(リンク)

参考文献

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外部リンク

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