地圏(ちけん、: geosphere)は、地球の内部の層である。

地球内部の層の模式図
1.地殻(1a.海洋地殻、1b.大陸地殻)、2.マントル、3a(6).外核、3b(7).内核
4.リソスフェア、5.アセノスフェア

定義

編集

地圏 (geosphere) は、1871年に Stephen Pearl Andrews によって初めて定義された。その後、少なくとも10種類以上の異なる意味で用いられている。それぞれの定義の詳細はドイツ語版 (de:Geosphäre) に詳しい。 本項では 1. Andrews (1871) の定義を用いる。

  1. 地球の固体の層[1]。即ち、リソスフェアアセノスフェアメソスフェア外核内核の総称。
  2. 地球岩石レゴリス等で構成される層[2]
  3. 地球気圏水圏雪氷圏岩石圏の総称[3]生物圏と合わせて、地球全体を表す。

歴史

編集

アリストテレス物理学に於いては、自然学気象学で述べられている通り、四大元素が誕生する場所として考えられていた。

宇宙探査が始まってからは、電離圏プラズマ圏も観測され始め、観測の結果として、磁気圏地磁気圏が拡大する[4]等、これらの圏同士の境界線が曖昧な物となっている。その中で、地圏は太陽風の影響を受けており、地圏も他の圏との線引きが難しくなっている。

脚注

編集
  1. ^ S. P. Andrews: The Primary Synopsis of Universology and Alwato. New York 1871, S. 105.
  2. ^ Skinner, B (2000). The Dynamic Earth. John Wiley & Sons, Inc. pp. p. 21. ISBN 0-471-16118-7 
  3. ^ Williams, R.S., Jr., and Ferrigno, J.G. (eds.) (2012) Plate Figure 4 in State of the Earth’s cryosphere at the beginning of the 21st century–Glaciers, global snow cover, floating ice, and permafrost and periglacial environments: U.S. Geological Survey Professional Paper 1386–A.
  4. ^ Siscoe, G.: Aristotle on the Magnetosphere, Eos Transactions of Am. Geophys. Un., v.72, pp. 69-70, 1991.

関連項目

編集
  NODES