近藤弥生
近藤 弥生(こんどう やよい、1959年(昭和34年)4月20日[1] - )は、日本の政治家、税理士。東京都足立区長(5期)。元東京都議会議員(3期)。区の公報等での表記では「近藤 やよい」の名義を用いる。
近藤 弥生 こんどう やよい | |
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内閣府地方創生推進室より公表された肖像 | |
生年月日 | 1959年4月20日(65歳) |
出生地 | 東京都足立区 梅田 |
出身校 |
青山学院大学大学院経済学研究科 博士前期課程修了 |
前職 |
警視庁警察官 税理士 東京都議会議員 |
現職 | 東京都足立区長 |
所属政党 |
(自由民主党→) 無所属 |
親族 | 父・近藤信好(東京都議会議員) |
当選回数 | 5回 |
在任期間 | 2007年6月20日 - 現職 |
東京都議会議員 | |
選挙区 | 足立区選挙区 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 1997年7月23日 - 2007年3月 |
概要
編集東京都足立区 梅田生まれ。青山学院大学大学院経済学研究科博士前期課程修了[2]。元東京都議会議長の近藤信好は父[3]。
1983年から警視庁国際捜査課に勤務。税理士を経て、1997年東京都議会議員選挙に立候補し初当選。2001年・2005年の都議選でも再選を果たした。都議時代は自民党に所属した[4]。
2007年3月、都議を任期途中で辞職。同年6月3日に行われた足立区長選挙に無所属で立候補し、共産党が支援した女性新人候補を破り初当選。東京都特別区では、中山弘子に次いで2人目となる女性区長となった。2011年の区長選では元区長の吉田万三を大差で破り、再選を果たす。
2012年6月3日、区内に拠点を置く宗教法人アレフの解散及び入谷の教団施設からの退去を求める、教団施設周辺の区民で構成される対策住民協議会が主催したデモに参加した[5]。
パートナーシップ宣誓制度導入へ
編集2020年9月25日、足立区議会定例会の一般質問で、自民党の白石正輝区議が「日本人が全部L(レズビアン)、G(ゲイ)になったら次の世代は一人も生まれない」「LだってGだって法律に守られているという話になったのでは、足立区は滅んでしまう」と発言[9]。同年10月6日、鹿浜昭議長と区議会自民党は、それぞれ白石に厳重注意をしたが、白石は「当事者が不快と思っても別に良い」と反発し謝罪を拒否した[10]。また、白石は9月25日の定例会で「普通の結婚をして、普通に子どもを産んで、普通に子どもを育てることがいかに人間にとって大切なことであるか」と発言[11]。近藤はこの発言を聞いたとき、「結婚しておらず子どももいない私は『普通』じゃないのか」と悲しく思ったという[12]。
同年10月13日、市民団体「足立・性的少数者と友・家族の会」は、白石に発言の撤回と謝罪を求めるインターネット署名約3万3000筆を、近藤宛てに提出した[13]。鹿浜がなおも説得を行うと白石は折れ、10月20日に区議会本会議で正式に謝罪した。発言の一部を取り消す申し出も行い、議会に許可されたため、差別発言は議事録から削除された[14]。謝罪によって区議会の自民党関係者は幕引きを図ろうとしたが、白石の「差別的な発言と受け止められる表現」との言い回しに、市民から「口先だけの謝罪」との批判も飛び出した[15]。
同年10月29日、足立区は性的少数者(LGBTなど)との意見交換会を開始。11月10日に開かれた意見交換会には近藤も出席。パートナーシップ宣誓制度の導入や、多様な性への理解促進を求める要望書を参加者から受け取った[16]。
同年11月24日、近藤は性的少数者のカップルを公的に認証するパートナーシップ宣誓制度を2021年度に導入すると発表した[17]。それとともに、「あだちLGBT相談窓口」を12月7日に開設すると発表した[18]。
2021年4月1日、パートナーシップ宣誓制度を開始[19]。
脚注
編集- ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、133頁。
- ^ 足立区 区長プロフィール
- ^ 328hochiの投稿(2370234033245392) - Facebook
- ^ 東京都議会議員選挙 - 足立区選挙区候補者一覧 - 2005年07月03日投票 | 東京都 | 選挙ドットコム
- ^ “オウム解散求め住民が抗議集会 足立区”. 2012年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月26日閲覧。
- ^ “足立区長に近藤氏3選 「着実に区政を進める」”. 産経ニュース (2015年5月18日). 2018年9月7日閲覧。
- ^ “足立区長選 近藤さん、4選で抱負「初心に立ち返る」”. 東京新聞 (2019年5月28日 02時00分). 2023年3月7日閲覧。
- ^ “東京・足立区長選 近藤弥生氏が5選 「職員と一体となり頑張る」”. 産経新聞. (2023年5月22日) 2023年5月28日閲覧。
- ^ “同性愛広がれば「足立区滅びる」 白石正輝・自民区議が議会で発言”. 東京新聞. (2020年10月3日) 2020年11月26日閲覧。
- ^ “LGBT差別的発言の足立区議、謝罪拒否「不快と思っても別に良い」”. 毎日新聞. (2020年10月6日) 2020年11月26日閲覧。
- ^ 及川綾子、黒田壮吉、塩入彩 (2020年10月6日). “「普通の結婚をして、子を育て」 区議発言に抗議広がる”. 朝日新聞 2021年3月16日閲覧。
- ^ 南茂芽育 (2021年3月10日). “国際女性デー2021 近藤弥生・足立区長に聞く/下 「普通」の天井、破る時代 /東京”. 毎日新聞 2021年3月16日閲覧。
- ^ “LGBT差別問題で抗議署名3万3000筆超を足立区長に提出”. 毎日新聞. (2020年10月13日) 2020年11月27日閲覧。
- ^ “【動画あり】「足立区滅びる」発言を謝罪 自民区議「傷つけたすべての皆様、足立区民にお詫び」”. 東京新聞. (2020年10月20日) 2020年11月26日閲覧。
- ^ 南茂芽育、藤沢美由紀 (2020年10月20日). “「口先だけの謝罪」足立区議へ残る批判 自民は幕引き図る LGBT差別的発言”. 毎日新聞 2020年11月27日閲覧。
- ^ 塩入彩 (2020年11月11日). “「仕方ない」はもう嫌 性的少数者、足立区長と意見交換”. 朝日新聞 2020年11月26日閲覧。
- ^ 南茂芽育 (2020年11月26日). “性的少数者のパートナーシップ制度、足立区が来年度導入 相談窓口も設置”. 毎日新聞 2020年11月26日閲覧。
- ^ あだちLGBT相談窓口のご案内|足立区
- ^ 奥野斐 (2021年4月1日). “「パートナーシップ制度」導入が100自治体に 性的少数者の支援に広がり”. 東京新聞 2021年4月1日閲覧。