高滝ダム
高滝ダム(たかたきダム)は、千葉県市原市の二級河川・養老川に建設された県営の多目的ダム。ダム湖の名称は高滝湖(たかたきこ)[1]。
高滝ダム | |
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左岸所在地 | 千葉県市原市養老字寺ノ下 |
右岸所在地 | 千葉県市原市高滝字番後代[広報 1] |
位置 | |
河川 | 養老川水系養老川 |
ダム湖 | 高滝湖 |
ダム諸元 | |
ダム型式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 24.5 m |
堤頂長 | 379 m |
堤体積 | 78,000 m3 |
流域面積 | 107.1 km2 |
湛水面積 | 199 ha |
総貯水容量 | 14,300,000 m3 |
有効貯水容量 | 12,500,000 m3 |
利用目的 | 洪水調節・不特定利水・上水道 |
事業主体 | 千葉県 |
施工業者 | 大成建設 |
着手年 / 竣工年 | 1970年 / 1990年 |
出典 |
「ダム便覧」(2016年11月12日閲覧) ※出典の記載のあるものを除く |
歴史
編集房総半島中部を貫流する養老川はしばしば氾濫して流域に被害を与えていたが、十分な河川改修が施されていなかったため、流域住民からは本格的改修が望まれていた。これに加え、京葉工業地帯発展に伴う人口増に対応すべく、利根川以外の河川水源開発も必要とされるようになり、多目的ダムの建設計画が立てられた[広報 2]。
1958年(昭和33年)に建設候補地選定が行われ、1970年(昭和45年)4月から実施計画調査が開始。1974年(昭和49年)4月より建設事業が始まり、調査開始から20年後の1990年(平成2年)4月に完成した[広報 2]。
年表
編集特徴
編集堤高24.5メートルの重力式コンクリートダムで、堤高に対して堤頂長が379メートルと長い。また、堤体積が総貯水容量と比較して小さく、効率の良い貯水が可能となっている[広報 1]。
1987年(昭和62年)から1989年(平成元年)にかけて行われた[広報 2]本ダムのコンクリート打設工事は、堤高が低く幅広の形状をしていることなどを考慮してベルトコンベヤ工法がとられた[広報 1]。この工法が用いられた例としては、小平ダム(北海道)と並ぶ初期のものであり[1]、本州においては初の事例であった[広報 1]。
周辺
編集ダムに隣接して高滝ダム記念館が立地するほか、ダム湖周辺にレストランや水生植物園などがある。ダム湖の高滝湖ではブラックバス釣りや冬季にはワカサギ釣りなどが行われ、貸しボートも用意されている[1]。
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ダム上流側
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ダム下流側
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高滝湖
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高滝ダム記念館
アクセス
編集高速道路での最寄りインターチェンジは首都圏中央連絡自動車道(圏央道)市原鶴舞インターチェンジとなる。市原鶴舞インターチェンジより県道168号を経由して2km。
公共交通機関を利用する場合は小湊鉄道線高滝駅より1.6km[広報 3]。午前9時より午後4時までは駅レンタサイクル「100円チャリ」も利用できる[広報 4]。駅裏手の坂道を上った先が高滝湖・高滝湖畔美術館方面、反対方向がダム堤体・高滝ダム記念館方面である。
脚注
編集出典
編集- ^ a b c ダム便覧. “高滝ダム [千葉県]”. 日本ダム協会. 2012年12月23日閲覧。
- ^ “高滝ダム建設で安全祈願祭 市原”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 11. (1986年12月21日)
- ^ “高滝ダム工事の安全願い 知事ら出席、盛大に定礎式 市原”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 11. (1987年11月15日)
- ^ “高滝ダム、貯水始まる たん水式祝う 来春供用 地元住民も感慨深げ 市原”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 13. (1989年11月29日)
- ^ “高滝ダムが完成 取水開始は平成4年 市原養老川 知事ら出席完工式”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 13. (1990年10月13日)
- ^ “予定通り3日から給水開始 市原・高滝ダム”. 読売新聞 (読売新聞社): pp. 26. (1993年6月1日)
- ^ “作品に触れて鑑賞 タッチ・ミュージアム 市原・高滝ダム「水と彫刻の丘」”. 千葉日報 (千葉日報社): pp. 13. (1995年11月2日)
広報資料・プレスリリースなど一次資料
編集関連項目
編集- ダム
- 日本のダム - 日本のダム一覧
- 多目的ダム - 日本の多目的ダム一覧
- コンクリートダム - 重力式コンクリートダム - 日本の重力式ダム一覧
- 都道府県営ダム
- 人造湖 - 日本の人造湖一覧