汢

漢字

汢

訓	訓読み: ぬた

地名に「高知県高岡郡四万十町仁井田汢の川（ぬたのかわ）」「高知県高岡郡日高村鴨地字赤汢（あかぬた）」などがある。

幽霊文字 ^(wp)とされていた文字。調査により国土地理協会の『国土行政区画総覧』で「汢の川」が発見された。
しかし、四万十町の役所は正字が「」であるとしている。
- JISやUnicodeに収録されておらず不便だったことと、明治期には「汢」を使用していたことから、2002年1月1日から正式に「汢」を使うよう改めた。
- 「⿰冫𡈽」の旁を「土」に差し替えた「」を正字に指定したと説明しているが、さんずい(氵)をにすい(冫)と誤認した可能性が高い。
汢・は沼田（ヌタ）に充てる字として生まれた国字。確認されている初めて書物に書かれた際の字は「泏」であったが、すぐに「」に変えられた。また明治の地図では「汢」の使用がみられる。
- 地元の住民は「」を使用している。
- 「𡈽」は「土」の異体字。
- 「土(𡈽)」と「出」の崩し字は字形が似通い易かった為、書き間違えられる事があった。
- 現代では、一点之繞の「辻󠄀」やその右上に点を打った文字「⿺辻󠄀丶」と誤認されたり、代用字として使われることがある。
「ヌタ」を漢字一文字で書こうとした例は他の地域でも見られる。例えば、山梨県では「垈」と書き、東京都では「岱」と書く。

汢	U+6C62, 汢 CJK 統合漢字-6C62

文字コード (文字集合規格)
-	Unicode: U+6C62
日	JIS X 0213/0208: 1面61区73点 [第2水準] (`Shift_JIS=0x9F89`, `EUC-JP=0xDDE9`, `ISO-2022-JP=0x5D69`) MJ文字図形: MJ015086
中	GB18030: `0x9B42`
台	CNS 11643: 15面 `0x225D`