機関部長もしくはチーフ・エンジニア(chief engineering officer or chief engineer)とは、宇宙艦及び宇宙基地の機関部及び技術部を統括する士官を指す。エンジニアと呼ばれるこれら技術のスペシャリストの部門を統括する為、非常に高いレベルの技術的知識が要求される役職であり、機関部長は技術的見地からの意見や提案を指揮官に求められる。また、宇宙艦においては機関部を指揮し、勤務シフトの作成なども含めて機関部及び技術部のすべての責任及び権限を与えられている。宇宙基地などではこの役職は技術主任や技術部長、テクニカル・チーフと呼ばれることが多い。[1]
役割柄、宇宙艦においては上級士官の構成員とされ、また多くの士官を指揮下に置く部署となるため階級の高い士官が配されることが多いが、一部の役職のように必要な階級が定められているわけではなく、技術的な技量などから総合的に判断して艦長は自由に機関部長を任命することができる。下士官階級にある者がこの職に就く場合もあり、必要に応じて宇宙艦隊士官以外の人員を配するケースも報告されている。(VOY:ブラックホールからの脱出)
著名な機関部長の一覧
宇宙艦隊初のワープ5船の機関部長に抜擢された、非常に有能な機関士。初めて目にする技術や困難に対しても、それらを卒なくこなしてしまう応用力と技術力、柔軟性を持つ。
奇跡の職人といわれた伝説の機関部長。独創的な技術的発想で数々の奇跡を起こし船を救った。船長への悪口は平気だが、船への悪口には腹を立てる職人。またぎりぎりの数字をわざと言わない癖がある。
全盲の機関士。幅広い知識と技術、応用力をもって真面目に着実に仕事をする、スコットとは対照的な機関部長である。機関士特有の職人気質はなく、最も信頼の置ける機関部長であるといえる。
アカデミーを出ていない下士官であり、元はUSSエンタープライズDの転送技師だったが、ひょんなことから天才的なメカの才能を開花させた異色の機関部長。どちらかといえば職人で、スコットに近い。
クリンゴンと地球人のハーフで、マキ出身。アカデミーを教授と喧嘩して退学した過去を持つが、それは彼女が類を見ないほど優秀であったからである。クリンゴン特有の気性の荒さで技術的困難に立ち向かう、最もタフな機関部長。
注釈
- ↑ 宇宙艦においては機関部と訳されるEngineeringは機関部というよりも技術部という意味合いの方が強い。便宜上宇宙艦においては機関部、宇宙基地などにおいては技術部と翻訳に差が出ているが部署としては同じ性質である。単純に宇宙艦の場合はエンジンを中心としたメカニックが業務の中心であるが、宇宙基地には基本的にエンジンではなく動力炉が備わっている為機関とは呼ばない為、翻訳が分かれてしまうのである。